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大東流の三大技法(続)18

大東流合気柔術と総称される技法には、大きく2系統あることを紹介してきました。
すなわち、柔術系の合気柔術と江戸柳生系合気柔術(合気道の源流)です。多くの場合、柔術系の合気柔術のグループは自身の技法に合気道的要素を取り込もうとし、合気道技法と称するグループは柔術的要素を取り込もうとしているように思われます。すなわち、柔術系の人たちはより滑らかな動きを求め憧れる、合気道系の人たちはより効果的なよく効く技に憧れる、ということでしょう。同じ合気柔術と称しても本来別系統の技法ですから、別系統の技法として理解し稽古を重ね、そのまま承継すべきものです。

合気柔術は大東流三大技法の中核技法(まさに秘伝そのもの)で、部分的な技法はともかく、コンセプトを含む全容は久琢磨だけが知っていたのです。そして、実は江戸柳生系合気柔術も2系統に分かれているので更に複雑さが増しています。また、江戸柳生系合気柔術初伝技法を柳生流柔術と呼んだりもするので、訳が判らないと思います。

真相を知っていれば、大東流は非常に明快でわかりやすい体系で構成されていますが、部外者からは複雑怪奇にしか見えない、この仕掛けを考えた人たちの叡智には驚かされるばかりです。

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