書評「皇武術-極意目録-」
「皇武術」については、その歴史背景など別稿で紹介いたしましたが、実技はどんなものだったのか?興味ありますよね。
筆者は朝日カルチャーセンターの合気道講座で鶴山先生から指導を受けました。当時は「ふーん」ぐらいの認識しかありませんでしたが、その後、歴史や背景を知り、技法を分析してみると、
①創始者のメッセージが明確であること、
②初心者がその動きをすぐに理解できること、
③すべて切り捨て骨格(本質)だけが残されていること、
④よって応用展開が自在であること、などが分かり非常に素晴らしいものだと再認識しました。
鶴山先生のメモには、「皇武術の特色は当時の合気柔術の内容が簡単に覚えられるものとなっている。声帯模写や形態模写のように物まねをやる人は、その対象たる人の特色を上手に取り入れている。これと同じく皇武術は皇武会合気柔術の内容を巧みに掴めるようにできている。皇武術は大東流の崩れた技という意味では価値観はないが、植芝合気で全く失伝しているものがこの中に入っているところに皇武術の存在価値がある。養神館の塩田剛三氏は盛平から習った本物の合気柔術を残しているが3か条が違っている。その2か条3か条を皇武術では残している。」とあります。
さて、今回その実技が「皇武術-極意目録-」としてまとめられました。これにより、実技指導を受けなくても再現が可能になっています。
小冊子ですが、値千金の価値があるものと信じています。
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