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大東流の三大技法(続)26

合気道と合気柔術
合気道は、記述のとおり江戸柳生系合気柔術の初伝技法の一部を原典としています。このことは、大東流三大技法の体系から見ると明らかなことなのですが、この説明を聞いた人の多くは「だから、合気道の価値は低いのか」「合気道を馬鹿にしている」「合気道のことを上から目線で見ている」・・・といった反応をします。

では、鶴山先生はどう考えていたのでしょう?
既述のnoteの記事には、いわゆる合気道批判のものが多々あり、鶴山先生はアンチ合気道派の人だという印象をいだかれるかも知れません。ところが、先生は合気道技法を高く評価しており、次のように語っています。

「合気道を継続して10年以上修練して基本技法の術理を習得した者でないと日本伝合気・柔術は体得できない。先ず、合気道技法を修練してその基本を身につけることが必須条件である」

実際、先生の高弟であった故稲益豊氏が、朝日カルチャーセンターの先生の教室に入り「合気柔術」を習いたいと言ったところ、先生は「合気柔術は簡単に覚えられる、先ず合気道をしっかりやりなさい。」と語ったそうです。稲益氏は、本部道場の内弟子にならないかと誘われるぐらいの実力者でしたから、先生の前提条件はクリアーしていたのですが、当初、先生はご存じなかったのです。

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