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応急処置法12
このシーソー現象を利用した治療法も簡単、かつ、効果的です。例えば、左足の小指をぶつけたとします。負傷した足の対象点、すなわち右足の小指の一点だけが、無痛になっているということです。これも、慣れないうちは無痛点をピンポイントで探すことが難しいです。筆者のお勧めは、皮内針のときと同じように赤鉛筆の先で、ミリ単位でずらしながら皮膚をつついて探す方法です。無痛点を見つけたら赤鉛筆の先で痛みを感じるようになるまで押すのです。
このシーソー現象は手足がわかりやすいですが、体幹部・頭部にも使えますし、ねんざ・打撲・骨折・やけど・歯痛などいろいろな痛みを軽減させてくれます。なお、感染症など原因が別にある場合は、こちらの治療が必要なことはいうまでもありません。また、赤羽氏の『皮内針法』によると、このシーソー現象は犬にも効果があったとありますから、動物にも使えるということのようです。
「ねんざ」の補足説明、長くなりましたが、ここで鶴山先生の「応急処置法」に戻ります。
打撲
打撲とは、皮膚の外表には異常がなく、直接外力が作用した部位に起るもので、体のどの部位にでも生じる。いいかえれば、直接外力を受けた部位の皮下組織がいろいろな程度に傷つけられた状態をいう。一般に疼痛が主な症状で、他に皮下出血、腫れをみることもある。(続)
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