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大東流の口伝13

朝顔之事
これは、大東流諸会派の中でも最も有名な口伝かと思われます。

武田時宗師系の柔術系合気柔術では、朝顔をどのように説明しているのでしょう。大東流合気武道本部長石橋義久著「武田惣角伝 大東流合気武道 百十八ヵ条」372頁から引用します。
4 朝顔
   朝顔が花を開かせた状態をつくる。
 ア 両掌・指先を開き朝顔にして中心に向け、指先を軽く曲げる。両掌は
   生卵を掌で掴んで割れないよう柔らかく開く。更に両ひじを下げて脇
   を締め肋骨へ着け、両指先を斜め上方へ向ける。
 イ 両ひじを内に入れ脇を締め、両掌と指先を斜め上方へ向けて、上半身
   全体で朝顔を作り、相手の押してくる力を外側に流してしまう。
  *朝顔はアだけでなく、イが重要です。
 ウ 基礎鍛錬のテッポーは、朝顔にて行う。
とあります。いかがでしょう。

鶴山先生の高弟稲益豊師は朝顔について「“瞬間的全指開掌”捻圧動作にて相手を一瞬崩す動作である。施技する時はこの動作を緩めること」と日本伝合気柔術入門の中で書伝しています。簡潔明瞭ではありますが、難しい表現です。この説明では理解しにくいので、詳解いたしましょう。

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