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合気評論28

武田先生は日本全国くまなく回遊して各地に多くの門人を残しました。大東流の名跡は、先生の没後一事小平市の佐川幸義氏が継ぎましたが、間もなく惣角先生のご令息の時宗氏に譲られました。現在、時宗氏は北海道網走の刑務所で武道教師をしておられます。
最後に、武田先生の主だった弟子を紹介します。

盛平氏を惣角先生に紹介した吉田幸太郎氏、氏は現在も日立市に生存中(85歳)。

松田敏美氏は、北海道旭川にあって道場を経営し幾多の門人を養成し、山口泰成がその後を守っています。松田門下を破門された奥山龍峰氏は大東流の代表的な技を選び、八光流と称して現在大宮市で教授しています。

佐川幸義氏は武田先生に随行し、演武の受けをとっていた方です。現在都下小平市で大東流合気柔術の教伝をしています。

山本留吉氏は武田先生晩年の愛弟子で、その精華をことごとく授けられた偉才であります。現在は、苫小牧市で料理屋を経営する傍ら門人を養成しています。かつて、現宗家時宗氏が山本氏の演武を見て「ああ!亡父と同じです。亡父の面影を見る思いです。」と感嘆したと聞きます。

次項において、合気之術について説明する予定でありましたが、紙面の都合もあり、その内容は次の機会に譲りたいと思います。(完)

補足説明:これで「合気評論」の原稿は終りです。「3大東流合気柔術については」既述のとおり、突っ込みどころ満載の内容ですが、これが当時(昭和30年代)の認識であったということでしょう。これらの修正は鶴山先生自らメモをたくさん残して対応しています。このnoteにも多くの記事がありますので誤り探しをされるのも一興でしょう。

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