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再び柳生流躰術について1

鶴山先生のメモの紹介です。先生のメモには「柳生流柔術」「江戸柳生の躰之術」と記したものなどいろいろあって整合性がとれていないところありますが、同じことをいっています。
 
「入身投」この技は、同じ大東流でも小野派系にはない技である。剣術由来の江戸柳生系の技法で、基礎鍛錬法としての柳生流躰術がある。
入身投の練習には、序破急の三段階がある。宗矩-十兵衛-宗冬の三代にわたる研究結果が反映しており、いわゆる「無刀取り」の術理が根底にあるものと思う。そこで、その歴史的経緯を分析すると・・・
 
○流祖上泉伊勢守の勢法の中には、無刀取り(奪刀法)はないが、素手で捌けば無刀取りとなる勢法はあったようだ。(補足説明:二十七箇條斬合の中にあります。和卜(かぼく)などもそうです。)これを踏まえて、伊勢守が石舟斎に「武器を使わずして敵に対処する法」という課題を課した。
○石舟斎は、良移心当流柔術技法など参考に研究し、これを3本に整理し、伊勢守に提示したのである。(補足説明:無刀勢・手刀勢・無手勢の3勢法、無刀取りの呼称は無刀勢から、石舟斎が家康に披露したのは無手勢=入身投、柔術の逆襷とは術理が異なる、なお、無刀勢・手刀勢=1か条)

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