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武道の極意・秘伝集1

鶴山先生は、大東流に出会う前、神道夢想流清水隆次氏に入門しました。
昭和30年のことです。その後、精進され昭和37年8月に奥入證「印箇手形之事」を受けています。そして同年10月に先生最初の著作『護身杖道』を発行(非売品)しました。同書は神道夢想流杖術のテキストですが
「突けば槍、打てば長刀、持てば太刀」といわれ
「傷つけず人を懲らして戒める」とされる応用自在の杖道の心をとらえ、「手引き」や「教範」という名称ではなく「護身杖道」と題したものと思われます。先生は、同書の発行から11年後に同名の著作をなしています。この本は大東流合気杖のテキストですが、同技法は杖のみの操作法ではないことから「護身杖道」としたと、まえがきにあります。
さて、今回は、『護身杖道』(昭和37年版)から武道の極意・秘伝集の項を中心に引用紹介します。
 
15 武道の極意・秘伝集
山岡鉄舟「剣法邪正弁」より
剣法の極意は、単に剣法の極意たるにとどまらず、この呼吸を得て、大政に参与し、これをもって外交に当たり、これをもって教育宗教にほどこし、これをもって商工耕作に従事すれば、往くとして善ならざるはなし。これが余のいわゆる剣法の真理は万物太極の理を極るというなり。
補足説明:山岡鉄舟の数多くの至言の中から、この文を選びこの項の冒頭に持ってきたのは、鶴山先生の武道感に近く、この心意気を共有してほしい、という気持ちがあったからでしょう。


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