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大東流の口伝21

霞之事・二刀之事
いずれも当身の口伝です。また、二刀とは両手使いのことも指しますから、これらの口伝は表面的には当身と両手を使うこと、と一見別の口伝のように解されますが・・・、なぜ当身の口伝が二つあるのでしょう?
鶴山先生は、「大東流は、当身7:技3である。」と語られました。ここにヒントがありそうですね。
 
まず、当身とは当て技のことで、拳などで相手の急所などを突く・打つ・蹴るなどする技をいいます。
「拳などで」の詳解
 当身は頭から足の先まで使って施技します。使用部位の具体例の一部を
 紹介しましょう。
  頭(前、後)、
  ひじ・手(掌・甲・親指・指先・手刀・指関節)
  脚(ひざ・かかと・甲・足裏・足刀)
「相手の急所など」の詳解
 柔の当身として活殺点を多く用いています。活殺点には表急所と裏急所が
 あり、陰陽之当として伝承されています。久琢磨伝の「當身活法」に詳解
 されています。
「突く・打つ・蹴るなど」の詳解
 突き・払い・擦り上げ・スナップ・蹴り止め・踏みつけなどがあり、使用
 部位によって使い分けます。
 
何だ、打突系の武術と同じではないか、と思われた方も多いでしょう。
日本伝合気柔術(大東流三大技法)の当身(当身捌)には、打突系の武術と同じ側面もありますが、その本質は別の所にあります。

日本伝合気柔術では、当身捌を主とした技法を「合気拳法」と総称し、
大東流三大技法の教外別伝と位置づけ、それぞれに基本の形(柔術拳法・合気柔術拳法・呼吸体操)が整備されています。

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