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合気評論2

(承前)「合気道に関する評論」は、私が長い期間にわたって胸中に暖めてきた企画でありました。そして、それがいかなる「ショッキング!」な内容であっても、そのことが“事実”であればよろしい、との承諾を得たところです。また、集めていた資料もいつしか公表しなければならない、と考えていた矢先でもありましてので、この機会に合気道界の現況と、その秘密のヴェールに包まれていた全貌を公開及び合気の技術に関する歴史的な発展の経過と、その伝承についての真実、世間一般に風説されている合気道とは「最も伝統的な武道であって、最も新しい武道である」といわれてきた社会的背景などに、私なりの考察を加え発表することとしました。この資料により、電電東京合気杖道部の皆さんがこれからの新時代に適応する、新しい希望をもって躍進する合気杖道部として、今後開拓されるべき道程・指針の一助ともなることが出来れば幸いであると考えております。(まえがき終り)
 
補足説明:このころ鶴山先生は自身の研究に合気杖道部の指導にと充実し忙しい日々を送られていました。休みやボーナスなどすべて研究に費やしたと聞いています。インターネットなどない時代、書籍にしてもどこにでもある(注文できる)とは限りません。現地に赴き諸先生の話を聞き、調べ確認する、情熱がなければ出来ないことです。こうした研究成果を会報に発表していたのです。また、残っている会報を見る限りでも著名な先生方が寄稿(このnoteにも引用)しています。鶴山先生の顔の広さがわかるとともに、寄稿に値する会報との評価を得ていたからこそ出来たことだと思います。
会報を見ると、鶴山先生名義の記事もありますが、ペンネームによるものもたくさんあります。全部自分の記事になってしまうことを避けるとともに、立場を少し変えた原稿が書けるとの判断があったものと思います。

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