見出し画像

柳生流柔術7

合気投のこと 
合気投はどんな場合でも、技を切るために使う。つまり、投げ技は最も簡単というわけだ。植芝合気では合気投を呼吸投といっているが、呼吸投とは何をもってそういうのか?呼吸は息を吸ったり吐いたりすることだが、吸う・止める・吐く、で何をやっているのか不明である。大東流の合気投は呼吸動作とは関係がない。相手の力を利用して投げるだけ(陰の合気)である。呼吸動作すなわち呼吸関連の筋肉等を活用する(陽の合気)の技法があるが、この技法群の一部(投技)を呼吸投と呼ぶのである。

合気投は気合で投げるのではない。例えば、柔道の腰投等は力を要す、腰のバネを利用したり、テコの原理で強引に投げることができる、これが気合術である。合気投は、あくまでも相手の力を利用する技法であり、基本的に体捌(体の変更)が必要になる。この力の利用が陰の合気なのである。相手の力に対して、こちらも力を用いれば気合術になる。パワー対パワーが気合術である。合気投の場合、合気対合気ではダメで、相手は気合、当方は合気でなくてはならない。相手の気合を利用するからである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?