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日本伝合気柔術 技法稽古に入る初学者のための基礎知識19

膝行鍛錬
膝行とは、脚を曲げひざをついて進退する動作のことで、殿中作法である。
膝行鍛錬の基礎は、前進・後進・旋回の各捌きであり、これにより自在な転身が可能となる。
膝行鍛錬法には、徒手及び太刀利用の2法があり、太刀利用を基礎とする。さらに単独動作及び組動作を鍛錬する。なお、太刀利用には単刀・両刀及び杖利用がある。
 
応用乱取(半座捌)
膝行鍛錬の総仕上げとして、膝行捌(徒手及び杖)対立合(徒手、太刀・小太刀・短刀)の乱取稽古を行なう。
半座膝行捌の要領
○直線的に前進・後進しないこと
○ひざを立てる動作は、転身時の動作に限定すること
○正面及び側面の敵はあまり意識せず、背面の敵に気を配ること
○背面の敵に対応するため後進・旋回膝行で常に動いていること
○前進(入身)は敵の間を抜ける際、大技を掛ける際に用いること
○正面からの攻撃に対しては、入身・転身動作で回り込むこと
○施技(投など)の際は、両ひざを床に付けておくこと
○体力の消耗が大きいため、最小限に動き、省力技を使うこと
徒手動作の要領
○両手は常に回し動かし、敵に触れれば(部位を問わない)引っかけて(掴まないで)投げること
杖対太刀等の要領
○杖先を手首・ひじ関節・柄に掛け転身しながら投げること
 
応用乱取(立合)
応用乱取(半座捌)が出来れば、立合はその数倍の動きが可能となる。
捌きの要領は、半座捌きと同様である。
徒手対武器の場合は、小手返・四方投・入身投・切返技を用いる。

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