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合気評論1

「合気評論」と題する鶴山先生の原稿です。
大和軒独眼流名義となっていますが、鶴山先生のことです、原稿の文字も先生のものに間違いありません。書かれた時期は不明ですが、おそらく昭和40年ごろ、電電東京合気杖道部の会報のために書かれたもののようです。まえがきにある「増刊号」が実際には発行されたどうかはわかりませんが、この原稿のみ残っているところをみると、未完に終わったものと思われます。
なお、当時、鶴山先生は大東流の研究途上にあって、皆伝ではありませんでしたから、武田惣角→時宗の系譜が正しいものと考えており(『図解コーチ合気道』初版190頁のとおり)、久琢磨が秘していた事実は知りませんでした。
 
                                                     合気評論
                                            ―合気道界の変遷― 
                                                                                                大和軒独眼流
まえがき
戦後の言論界の自由化の波は、近年とみに盛んとなり、社会評論家:大宅壮一・経済評論家:三鬼陽之助などが、公然と現役で活躍中の政財界の人物に批判を加えており、時流に乗り遅れまいとしてか、小説化である松本清張氏までが、社会時評を書きまくる。一般世論も精神的な欲求不満の解消と、社会の真実をインスタントに知ることが出来ることなどから、このような評論が社会正義を守る、正しい立場からの当然の結果であるものとして、世論を代表し是認を受けている、とする風潮があります。
増刊号発行に当たって、突然と運営委員鶴山氏の来訪を受けて「合気道界に関する記事」を書いてもらいたい旨の申し出がありました。(続)

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