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合気柔術の技法24

大東流技法の分類の柱となるのは、小野派系(溝口一刀流)柔術と新陰流系の合気柔術である。両流共に徳川家御指南の剣である。これを中心におき、第一線の指揮官(200石)用の柔術、上級武士(500石)用の合気柔術と整理した。将官の入門コースの合気柔術は柔術系合気柔術と江戸柳生系合気柔術を連動して習う。管理者としての知識と経験という発想であろう。江戸柳生は「お座敷剣術」などと言われたようだが、形ばかりでなく、実技(実戦刀法を体術で疑似体験する)であったことが、2か条の斬り下ろし負荷のことなどで、よくわかる。

惣角が新陰流兵法の伝書を持っており、吉祥丸の手によって公開された。
この伝書の系譜は、上泉伊勢守→柳生宗厳→宗矩その後がなく惣角となっている。大坪先生に言わせれば、宗矩から惣角はおかしいと言うが、これは剣術の伝書、刀法を伝えたものではない。実際惣角は新陰流兵法を全く知らない。刀法ではなく、柔術なのであり、心法なのである。つまり、柳生流の裏芸なのである。時宗氏はこの事実を全く知ってはいない、どう料理するか、それが問題だ。(完)

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