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蒔田完一氏『護身杖道』に意見する4

「杖で四方投も出来ます工夫して下さい。
全般として、盛平師範の技を吉祥丸がだいぶ崩しておりますから注意が必要です。」
という、ご意見は植芝合気道でもこのくらいはやっている、という指摘だろうが、蒔田氏が江戸柳生系合気柔術の実態を全く知らない、ということがはっきり判る。後段、異論は無いがそもそも戦後の盛平の技も大東流合気柔術から見れば崩れているので、推して知るべし。
補足説明:杖などの得物を操作し施技するのは、素手よりも難しいことです。本人が自覚できない余計な力が入ってしまい技が掛からないのです。わかっている人と立ち合って直接指導を受けなければ、なかなか抜け出せません。集団指導では難しいのです。
 
「合気拳法と中津師範の残された拳法とだいぶ違うようです。本屋で立ち読みしたまでですが、」
とあるが、中津師範の残された拳法を知らないのでコメントできない。
補足説明:合気拳法とは、杖対太刀の基本組形を素手で行なう、すなわち素手対太刀の捌きで用いる拳法です。拳法ですから突き・打ち・払いも稽古しますが、敵に触れる(間合に入っている)ことが重要なのです。拳の握り方と関節の使い方に口伝があります。

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