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大東流合気杖

大東流合気杖とは、大東流合気柔術の教外別伝に位置づけられ、合気道技法の原形である合気柔術を習うクラス(上級武士と奥女中)の技です。柔術系合気柔術の教外別伝にも杖技法がありますが、これは棒術を杖で代用稽古しているものであり合気杖とは別のものです。

この技法の特徴は、
①太刀対杖の組形は、すべて待の位であること
②小野派の太刀を破る形なっていること
③形の目的が小野派一刀流との間の取り方、外し方、そして応用武器による間の取り方となっていること です。
小野派一刀流は両者攻撃太刀で一足一刀の秘太刀により勝ちをとる懸の位が目的となっています。これを待の位で破るというコンセプトなのです。したがって、組形の動きを覚えても、なお両者一定のリズムで餅つきの如く稽古していたのでは、意味がないのです。功者は必ず斬るという気迫でリズムを狂わせ(変調子で)攻撃し、杖側はこれを捌けなければなりません。

稽古では、功者は必ず斬る(打つ)ことを目的としつつ、実打はできませんから、杖側が体捌を失敗したら攻撃を中止しなければなりません。集中を要する危険な稽古なのです。このような稽古を通じて気攻めを学び、恐怖に打ち勝つ心持ちを学ぶのです。

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