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合気術-早島正雄の場合2

(承前)「合気術は武道の一つであるが、合気術と導引術とは表と裏の関係にある。いいかえれば掛けと受け身との関係、または殺法と活法の関係といってよい。早島氏によれば、合気術も導引術も腹気法(呼吸法)の原理に基づいており、いずれも腹気法に行き着くという。早島氏は合気術(動功)と導引術(静功)がともに治病保健法として欠かせないと指摘している。」(鶴山先生の注:この整理はおかしい)

「合気術は、動物や敵対する人間から難を逃れる目的を持って生まれた。難を逃れるには、まずその場から逃げること、逃げ切れないときは攻撃を防ぐこと、防ぎきれないときは敵を倒すこと、これ以外にない。当然その動作は激しい。だから合気術を動功と呼んでいる。その反対に導引を静功と呼ぶ。
導引は動功と動功とが組合わせられて初めて病気療養に大きな力を発揮する。私の道場でも体を動かせる者には合気術の初歩を教える。難病の人でもある程度回復してくると必ず教える。健康増進と病気にかからないようにするためであるが、そうした方が指導した導引の効果をますます高める。合気術を続けていると呼吸法というものが、どんなものか、体のどこにどんな作用を及ぼすのか、よくわかるようになる。合気術で体得した鋭い感覚が導引を本当に理解する手がかりになるし、また病気治しにはどのように応用すればよいのか、おのずと理解できるようになる。」(続)

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