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図表基準・花輪さん資料14

「敵の物理的な力より利を得る能力の秘密は、合気道においては、丸い円運動の原理にある。合気道には直線的な動きはほとんどない。足・胴・腕の動きはすべて弧を描く。更に加えて球の線、そして時にはらせん状に線を描く。この限りにおいては3次元的である。この円の動きで合気道家は敵の押しと引っ張る動きに対して、衝突を心配せずに敵に自分の力を加えることが出来るようになる。」(同著18頁)更にこれに付け加えれば、この円の動きは、振りほどく場合の他は、いつも敵の攻撃の方向すなわち強い持ち上げ、掴み、そして突きの方向と結ばれている。この技は常に有利な位置に円運動し、相手を無力化させることを忘れてはならない。森永健(合気道三段)は親切にもジーナ・リックスと一緒にいくつかの合気道の基本技を演武してくれた。

我々の知る範囲では、合気道技法には10の基本技があって、しかもこれが無限に変化しうるということであった。我々は従来植芝合気のシステムにおいては、精神や肉体を発達させる運動芸術(体操)に関すること以外の主張は、合気道の普及者からほとんど聞くことがなかった。それ故、護身術ないし格闘技としての合気道については、まだ議論の余地があると言ってよい。我々は技術や、その効果的行動や、それに伴う様々な流派についての問題点をこのシリーズの第2部でとりあげる。

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