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武道の極意・秘伝集14

6刀柄を持ちて、立ち合えば直ぐに、切先にて向こうを攻め、相手が出れば、突くぞ・打つぞという気を持ちて技を使わなければならぬ。とにかく切先いらつく様にかかれば向こうに対し少しも恐れぬものなり。
補足説明:立ち合うことは、恐いことです。技術とともに心の整備も必要だからです。初心のうちは、記述の様に攻める心を前面に出し対応するのも一法です。

7当流の奥義に稽古中は、気持ちを大納言の如く気位高く、技は小者、中間(召使い)の如く、節度と基本に忠実といった教えあり。はなはだ面白き意味なり。思考すべし。
補足説明:ゆったりとした心持ちで、楷書的に細部にまで気を抜くことなく正確な技を稽古する、武術修行者に共通する教えです。「初心稽古心得」はここまでです。次は「修行心得」で17項目あります。
 
修行心得
1向こうを追い込むにも、程のあるものにて、余り強く追い込みすぎては、窮鼠かえって猫を噛むの理もあれば、とにかくその節に叶わねばならぬことなり。
補足説明:江戸柳生系合気柔術では、誰何之事といって、相手を制した後に、その攻撃は勘違いや間違えではなかったか、また、悔悛の有無を確認します。また、体捌きや固めにおいても、逃げ道を用意しておく、という対応方法があります。

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