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天眼術

大東流合気之術は天眼術(てんげんじゅつ・てんがんじゅつ)であると、鶴山先生語っていました。すなわち、天を知る察天術、地を知る察地術、将を知る察人術この天地人を合わせて合気之術というのだ、と。

残念ながら、筆者は各術の教伝は受けていませんので、解説できませんが、それらの哲理については先生のメモがありますので、少し紹介いたします。

まず、天眼とは、仏語の五眼の一つで、一切の事象を見ることができる目という意味です。
「人間は、大自然の中に生を得ている以上、大自然の持つエネルギーの支配を受けることに間違いはない。」
「自己の不徳不明の結果、大自然の摂理に反する行動があり、不幸災厄を招くこともある。これら善因善果を生み悪因悪果を生ずるは自然の理である。故に、大東流を学ぶ者は思想を高潔に持ち、己を空しくして、心には絶えず健全と幸福と愛情を培養せねばならない。他を害せんとする心は、己を害するのである。」
「天眼術を悪心や怨恨、嫌悪、嫉妬、不満等の解消のために使ってはならない。」など・・・

何だ、宗教的・非科学的じゃないか、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。また、会津藩の御軍禁に反するのではとの主張もあるかもしれません。ただ、天眼術は管理者=リーダーのための心得ですから、部下とは違う視点が必要とされたのです。
上に立つには、いろいろなことをマスターしなければならないのですね。

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