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七重八重の口伝(上)

大東流合気柔術中伝・奥伝のヨガ技法・蜘蛛之巣伝に関するメモです。なお、4行目から合気道技法=柔術、返技・ヨガ技法=合気柔術・・・とありますが、大東流三大技法の区分とは別のもので、合気柔術の中だけでこのように表現することがあるので、部外者は混乱するのです。

大東流には大きく分けると、小野派系技法(柔術)と江戸柳生系(合気柔術)がある。植芝合気道はその中の江戸柳生の柔術に入る。江戸柳生躰之術には次の分類がある。
 1初伝 合気道技法・・・・・・・・・柔術   
 2中伝 返技・ヨガ技法・・・・・合気柔術
 3奥伝 返技・蜘蛛之巣伝・・・合気之術
 4秘伝 暗殺術・・・・・・・・・・・・・合気之術
合気道マガジンなどを読むと「良く、合気道には初伝・中伝・奥伝とある、という人がいるが、合気道にはそのような区別はない。」と書いてある。植芝合気道に限ってはそのとおりであるが、合気道という名称は植芝合気道の固有のものではなかった。
大東流合気柔術では中伝に返技があるが、植芝合気道にはないし、あってはおかしいのである。植芝盛平創設の合気道の理論体系が崩れてしまうからである。「和合の精神」「愛の武道」「正勝、吾勝、勝速日(まさかつ、あがつ、かつはやひ)」「宇宙と一体」という解説では敵はいないのである。つまり「敵が我に和合する」ということで、敵ではなく協力者なのである。これに返技を掛けたり当身を入れたりしては成立しなくなるからだ。

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