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「兵法百首」から読み解く「新陰流兵法」9

打ちに打たれ 打たれて勝つの 習いこそ 兵法つかう 人の心得(心よ)
補足説明:打たれて勝つ=打たせて勝つ、という技術が新陰流兵法の特長である。先に打てば、必ず打たれる、従って敵に打ち出させてこれに勝つ。これが定理である。同じ形で斬り合えば、後太刀の方が勝つ(同機の勝口)から、我が方から先に打つことはしない、という教えです。
 
教えには 気に肩先と 聞くときは 我が身を乗りて 使え兵法
補足説明:新陰流兵法においては、肩を意識することが重要です。まず、腕と肩は直角であることが望ましいことから、基本の構えは青岸です。真っ直ぐ構えると腕と肩との角度が90°を下回ることから好みません。この考え方は体術でも同様です。太刀の後ろ盾(力の源泉)は雲門穴辺りとされており、敵を潰す際には、肩を乗せて行くように捌くのです。また、敵と正対する際も、へそや体幹はその向きを意識しにくいことから自分の肩を意識するとわかりやすいのです。


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