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大東流の三大技法(続)19

江戸柳生系合気柔術の2系統とは、乾之巻・坤之巻と呼ばれるものです。
乾之巻は、殿中作法(柔術テクニック)から始まり返技、多人数掛・多人数捕へと展開します。
坤之巻は、いわゆる合気道技法から始まりヨガ技法、蜘蛛之巣伝へと展開します。合気道技法は合気柔術初伝技法の一部でしかないというのは、初伝の内の1系統でしかない、からなのです。
これを見ると、坤之巻の中伝以降は健康体操であることがわかります。技が伝える教訓はありますが、見かけは変な格好に固められるだけのものです。

一方、乾之巻は坤之巻で扱っていない技法が詰め込まれています。柔術では118本の中にすべてのテクニックを詰め込んでいますから、これを読み解くことは難しいのですが、乾之巻の合気柔術では合気道技法とも柔術とも違う柔術テクニックを教えています。この稽古から、陽の合気陰の合気も習得出来るのです。なお、大東流三大技法の区分からすると柔術系が陽の合気で合気柔術系(合気道系)が陰の合気とされますが、実は江戸柳生系合気柔術からも陽の合気が学べるようになっているのです。江戸柳生系合気柔術は柔術を破る技としての位置づけがありますから、このように仕組まれているのです。

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