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合気二刀剣のこと8

秘伝
二刀対太刀
第1か条 投げ太刀の事
第2か条 前後二人掛の事
第3か条 前方三人掛の事
第4か条 前後左右多数掛の事
第5か条 構えの事

解説 第1か条は奥伝と同じ投げ太刀の技法ですが、構え方と斬り方が違います。第2か条は奥伝第3か条の変化技法です。
第3か条は前方三人のうち、どの敵を制するかの教えです。
第4か条は多数敵に囲まれた場合の対処方の教えです。この場合、投げ太刀は用いない、と戒めています。
第5か条 構え方と転身についての教えです。

新陰流兵法では、長岡房成が制定した試合勢法の中に撃両敵5勢法があり、天狗抄の応用勢法とされています。この勢法では前方二人掛への対応方法とその心得を教えています。また、柳生宗在(むねあり=宗冬の二男、江戸柳生家4代目)の門人佐野嘉内が著した「新秘抄」の天狗抄二人懸の項には、次のように解説されています。

「二人懸は、二人を相手にすることをいい、左右いずれにても、初太刀に切りかかる者をまず受け合わせて、後太刀の者に疾(と)く眼を突くる。其者後太刀を切りかくるを受け合わせて、初太刀の者に眼を疾く突くべし。かように幾度も弓手右手に切り分けて、眼と太刀と互い違いに使うなり。これ故に二つ目遣いともいえり。ただし、これは初心の稽古なり。(続)

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