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ふとまに 三十六

#ふとまに  三十六

『ホツマふとまにカード128』より

*読みくだし

ふちり とは
たからうつら の
ぬくめとり
むく いく はら は
たみ も ちる らし


*書きくだし

扶治りとは
高らう連の
温め鳥
椋活く”原” / ”治”は
民も繁るらし

参考『ふとまに解読ガイド』

*語意

 扶治り/ふちり:
  援助して統治すること 助けて調えること 扶養 扶助

 高らう連/たからうつら:
  上層のグループ 高位にある連中 エリート

 温め鳥/ぬくめとり:
  雛を温め保護する親鳥

 椋/むく:
  繁茂する鳥 鳥の大群 椋鳥

 活く/いく:
  勢い付ける 活発になる 進展する

 原/はら:
  領域 範囲 場所

 治/はら:
  政治 統治 領有

 民/たみ:
  人びと 国民

 繁る/ちる:
  繁栄する 勢い付く 成熟する

 らし:
  ~であるようだ


*意訳

 ”人びと=国民”を困窮させることなく豊かに国を統治するには
 支配階層の超エリートたちであればこそ
 あたかも親鳥が雛を温めて保護するような『優しさと愛情に満ちた人間性』が欠かせない
 たくさんの鳥たちが元気いっぱいに育って活動できるような”領域=政治体制”であればこそ
 ”人びと=国民”もまた豊かに繁栄することだろう


*十楽註

 この『優しさと愛情に満ちた人間性』が欠かせない政治体制とは、孔子の教え『論語』で強調される『徳』[立派な行いや品性 すぐれた人格]を以って為す政(まつりごと)ということになるのでしょうか。

 子曰、為政以徳、譬如北辰居其所、而衆星共之。

 子曰く「政を為すは徳を以ってす。譬えば北辰の其の所に居りて、衆星の之を共ふが如し」と。

 孔子さまは、このように仰いました。
「政治を執行するには徳の精神を以って行う。喩えて言うなら、北極星はその位置を少しも変えることはなく、多くの星々が北極星を中心として、その周りを、調和を保ちつつ回転しているようなものだ」と。

『論語巻第一為政第二』より

 翻って、現代の国際政治を”陰=かげ”の世界で牛耳っているエリート支配層(超支配勢力)の連中には、憤懣やるかたないことに、『徳』の想念など全くあり得ないのが実情でしょう。むしろ、その真逆です。神様は、わたしたちが生かせていただいている、今のこの時代に、最も『不徳にして悪辣なる』行ないの数々を、あえて私たちの眼前に繰り広げてくださっているのです。そして、私たちは、その『不徳』の極みを見つめ、気付き、ついに覚醒するに違いありません。

 あきらめてはならないのです。必ずや、いにしえのまつりごと、すなわち[為政以徳][徳を以って為す政]、[温め鳥、椋活く”原” / ”治”][ぬくめとり、 むく いく はら][あたかも親鳥が雛を温めて保護するような『優しさと愛情に満ちた人間性』に満ち溢れる、たくさんの鳥たちが元気いっぱいに育って活動できるような”領域=政治体制”]を、もう一度、この現代に取り返しましょう。



【参考資料】