ONFの積み重ねた記録と未来への導
現在韓国人メンバー5人が同時入隊中のONFが、YouTubeで公開したコンテンツ「Intermission」の素晴らしさにあてられてただ語るだけの記事。
ONFの世界観は現在鋭意学習中のためそのあたりは的外れになる可能性大ですが、見て感じたエモさの赴くままに感想を綴ります。
この映像はざっくり言うとこれまでのONFのMVのメイキングの蔵出し映像が主体となっています。
グリーンバックの中で演技をする彼らの努力の跡や、愛嬌が伝わってくるので約15分の時間があっという間に過ぎていきます。CGの製作過程として見ても普通に面白いです。ここはCGじゃなくセットなんだね!とか演技のタイミングを計るための仕掛け等々興味深い工程を公開してくれています。
またコロナウィルス流行後海外のロケに行くことが難しくなったためか、ONFがロケ映像よりもCG映像がMVの主体になった「Sukhumvit Swimming」以降のメイキングが多めです。
最新作の「Storage of ONF」がバックミュージックで使われているので、作業用BGMとしてもおすすめ。
前提として知っていただきたいのが、ONFはグループのコンセプトで未来から来たアンドロイド設定を持っています。
先月のメンバー入隊中のカムバ記念で韓国で開催されたポップアップストアの展示では、そのコンセプトについてかなり突っ込んだ情報が明かされたようです。
例によって韓国語全くだめな私は、SNSで先輩FUSE達が共有してくださった僅かな情報を読み取らせていただきました。ありがたい。
断片的ですがそのポップアップストア含めおおまかなコンセプト情報をざっくりまとめたのが以下です。本当に要点だけです。解釈が間違えている可能性もあるので、気になる方はご自身で探してください。
ONFは機械の体に人間の精神を記録できる未来出身である
そこでは時間旅行が可能である
ONFは完全に人間の体を捨て機械になるかどうかの選択を迫られた
ONFはお互いの友情を永遠とするため、機械の体になって方法を探る側(ONチーム)と時間旅行で方法を探る側(OFFチーム)に分かれた
時間旅行を繰り返した結果世界のタイムラインが乱れ並行世界が発生した
J-USは(時間旅行関係で)犯罪者である
こんな情報を前提にすると、これまでのMVたちの不穏な雰囲気の理由がなんとなくわかります。ONFは友情のためにそれぞれの道で生きながら答えを探す旅をしているのです。そしてその結果時空間を乱してしまい、追われる身となったわけですね。動き回った結果平衡世界も生まれちゃったものだから、友情を感じていたはずのメンバー同士でもなんだかんだがあるのです。
このコンセプトが一貫しているので、MVでは共通するモチーフや描写が初期から現在に至るまで散りばめられています。それが「Intermission」の終盤に連続して詰め込まれ溢れ出します。私はその場面に心が強く揺さぶられました。
制作側もプロですから意図的にそれらを散りばめていたと思いますが、それをこうして一つのムービーでまとめられるとその緻密さに驚くとともに少しずつ垢抜けて表情に深みが増していくメンバーの姿からそこにある時間の経過(長さ)に驚かされます。ONFがデビューしてからこれまでのすべてが積み重なっている歴史と言っても過言ではありません。
決してビジネスとして成功していたわけではない初期から成功の道をたどる途中の現在まで、「やっぱりなしで」とコンセプトをひっくり返すことだってできたはずです。
それを行わず、同じ音楽プロデューサー同じMV制作会社と組み続けたこととコンセプトを維持し続けた選択はONFの可能性を信じた事務所の英断です。
ぶれないプロデュースの結果、現在の私はONFの作り上げた素晴らしい作品に出会えました。その過程を記したこの「Intermission」を美しいと言わずして何でしょうか。
そして「Beautiful Beautiful」で大団円を迎えた風なのでコンセプトが収束していくのか?と見せかけて、「POPPING」や「Goosebumps」でもまだまだ不穏な様子をMVで描写しまくっています。「Your Song」でも街の描写が「Beautiful Beautiful」と地続きのようで、これからもコンセプトは継続していくよ!という意思表示を感じられました。
そういった足跡を残していってくれたことが、除隊後の未来を待ち遠しくしているFUSEへのまさに道標に思えます。
愛した彼らのコンセプトが変わらず広がり続けていくことを予感させてくれる…これほどありがたいことはないでしょう。
気づけばメンバーが入隊して除隊するまでの折り返しにさしかかりました。あっという間に感じるのは、彼らがいない間もこの「Intermission」を含めメンバーと事務所が綿密に準備し途切れずに供給を続けてきてくれたからですね。
彼らを待つこの時間すら、振り返れば愛おしく懐かしいものとなるまであと少しです。さすがにもうカムバの準備はないでしょう!来年の夏はいったいどんなサプライズがあるか楽しみにしてこの「Intermission」を長く味わいたいです。