畑野幸治氏の書籍を読んで_M_Aが中小企業を救う__

畑野幸治氏の書籍を読んで~M&Aが中小企業を救う?~

※2020年6月4日更新

僕は知的好奇心を満たしてくれる本が好きだ。
だから、食わず嫌いはせず何でも読むようにしている。
そんな僕が、最近出会った本が畑野幸治氏の著書『M&Aという選択』だ。

中小企業が抱える悩みのひとつでもある「後継者不足」。
今、後継者不足の中小企業の経営者が注目しているのが「M&A」なのだという。

ソフトバンクのM&Aは、注目度が大きかったので知っている人も多いのではないだろうか。
そのため、僕はM&Aというと大手企業が行っているイメージが強かった。
しかし、畑野幸治氏の『M&Aという選択』を読んで、中小企業もM&Aを行うことのメリットが大きいことを初めて知り、イメージが180度変わったのだ。

新しい発見や知識に出会えた時が、本読んでいて一番楽しい瞬間だなと改めて思う。

今回は、『M&Aという選択』の著作者であり、M&A仲介会社の代表取締役CEOを務める畑野幸治氏について気になったので、調べてみることにした。

M&Aとは何か

まず、「M&A」とは何かについて、ざっくりではあるが説明していこうと思う。
M&Aとは、複数の企業をひとつに統合する合併、ある会社がある会社の経営権を手に入れる買収のこと。
最近では、日本でも経営戦略として注目されてきている。

M&Aは後継者不足の問題解決のカギ?

M&Aによる会社の譲渡は、後継者不足の経営者の悩みを多く解説できる選択肢でもある。

・後継者の候補を外部に求めることができる
・従業員の雇用の確保ができる
・売り手と買い手の相乗効果で、企業価値の向上が期待できる
・技術やサービスの継承ができる

中小企業の存続やM&Aを行うことでのメリットについて、イマイチよく分からない、詳しく知りたいという人は畑野幸治氏の『M&Aという選択』を読むことをおすすめしたい。
僕の浅い知識でいろいろ言っても混乱させてしまうだけのような気がするので…。(笑)

畑野幸治氏のプロフィール~年齢・経歴・学歴は?~

そろそろ、著者である畑野幸治氏について触れていこうと思う。
畑野幸治氏は日本の実業家だ。
1983年5月2日生まれの、東京都出身。
37歳とは…、思っていたよりもずっと若くて驚いてしまった!
※2020年6月現在

写真からも、爽やかな見た目で若々しい感じが伝わってくる。
友人から「会うたびにおっさんくさくなってくるな」と言われる僕とは大違いだ。
正直羨ましすぎる…。(笑)

畑野幸治氏の経歴

大学在学中よりインターネット広告事業を手がけ、2007年4月に株式会社Micro Solutionsを設立して代表取締役に就任。その後、2011年9月には株式会社BuySell Technologiesが現在運営するネット型リユース事業を創業し、2017年9月に保有していた同社の株式を株式会社ミダスキャピタルへ譲渡した。2017年8月、同社で立ち上げたM&A仲介事業をスピンアウトして株式会社FUNDBOOKを設立し、代表取締役CEOに就任。

2019年12月11日、JASDAQに上場している株式会社ぱどの株式72.56%を個人でのTOBによって取得。また、同月18日には上記の株式会社BuySell Technologiesが東証マザーズへの上場を果たしている。2020年2月18日、株式会社ぱどの取締役会長就任。

引用:畑野幸治 - Wikipedia

14歳の頃に実父が幹部社員を務めていた山一證券が自主廃業し、家族の生活が一変した。これを機に起業家を志し、17歳になる頃には実父に学びながら株式投資を行うなど、会社を立ち上げる準備を進めていた。その後、大学3年時に株式会社Micro Solutionsを創業しインターネット広告事業を運営、後に事業譲渡を実施した。
現在は2度のM&Aで得た資金を投じ、株式会社FUNDBOOKの代表取締役CEOに就任。

畑野幸治氏の起業の動機は、「家族を助けるため」だったのだとか。
しかし、父親の勤めていた会社の自主廃業で生活が一変したとはいえ、なかなかできることではないなと思った。

また、畑野幸治氏は、昨年(2019年12月)にフリーペーパーでお馴染みの株式会社ぱどを個人でTOB(株式公開買い付け)した若手実業家として、一部で話題になっているようだ。
畑野幸治氏による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明のお知らせ|株式会社ぱど

確かに37歳という若さで、24億円余りをひょいっと(ではないかもしれないが)出せるのは相当すごいことだ。
そこまで僕と歳が離れていないのに…、どこでこんなに差がついてしまったのか。(笑)
そんなことはさておき、畑野幸治氏が買収し、取締役会長に就任した株式会社ぱどの今後の業績も気になるところだ。

畑野幸治氏の学歴~出身大学は?~

畑野幸治氏の学歴(出身大学)についても気になる。
3度もの起業を成功させていたり、ぱどのTOBを成立させるなど、戦略家やエリートという印象が強いので、勝手に高学歴を想像してしまうが、どうなのだろうか。

畑野幸治氏は、大学生時代に株式会社Micro Solutionsを創業しているということなので、進学していることは確かだ。
しかし、残念ながら畑野幸治氏の出身大学については、今のところネット上にあがっていないようだった。
今後、畑野幸治氏の大学が判明したら追記しようと思う。

畑野幸治氏のTwitter(ツイッター)

畑野幸治氏について調べていたら、Twitterの個人アカウントを発見。
どうやら昨年の11月からTwitterをスタートさせたみたいだ。フォローしてみようかな…。
畑野幸治(@koji5852)さん / Twitter

2020年6月2日には、「ぱどを本格始動させる」というツイートがあった。畑野幸治氏なら本当に度肝を抜くような会社にしてしまうのではないかと少し胸が弾む。

これから、ぱどが畑野幸治氏によってどう立て直されていくのか、とても楽しみである。

畑野幸治氏に投資を教えたのは東大出身エリートの父?

畑野幸治氏の父親は、東京大学出身で山一證券の役員目前までキャリアを積んだエリートだという。
ぱど買収など個人投資家としての畑野幸治氏のルーツは、父親にあるのだろう。

畑野幸治氏は、流行していたデイトレーダーに興味を持ち、株のプロである父親に教えを請い学びながら、株式投資を始めたそうだ。
大学に進んでからも、学業とアルバイトの時間の間を縫って株式投資を行いお金を稼いでいたという。

大学生という自由に時間を使える時期に、株式投資を行って経済の勉強をするというのはとても賢い考えなのかもしれない。
僕もやっておけばよかったなと畑野幸治氏について調べながら思った。

畑野幸治氏の「ビジネス」好きは父親譲り?

小学生のころに友達から不要になった服を集めてバザーを開くなど、子どもの頃から「ビジネス」をすることが好きだったという畑野幸治氏。
畑野幸治氏の父親が山一證券の廃業後に多くの企業から受けた好待遇の誘いを全て断って起業の道を選択したという話から、畑野幸治氏のビジネス好きは父親譲りなのかもしれないと思った。

父親から株式投資を学んだり、同じように自分も起業しようと決意するなど、畑野幸治氏にとって父親は憧れ的な存在でもあったのではないだろうか。

畑野幸治氏は営業マンの経歴もあり

畑野幸治氏は、本格的に起業を考えたときにまずベンチャー企業経営者たちが出している本を読み込むことから始めたのだという。
そこで、経営者たちはみんな営業の経歴を持っているということに気づいたそうだ。
確かに、起業して間もないうちは、社長が自ら営業活動を行わければいけないだろう。
0から1を生み出さなければいけないため、社長に営業力がなければ会社の未来は見えない。

畑野幸治氏も経営者たちに習い「営業からはじめよう」と、通信会社でひたむきに営業の勉強をした。
そして、1年後には社内営業キャンペーンで全国の新規営業のトップになるまで上り詰めたという。

畑野幸治氏が営業マン時代に学んだことは、現在の経営者としての成功の基盤になっていることは間違いないだろう。

畑野幸治氏は両親に家をプレゼントしている?

「家族を助けるため」に起業をした畑野幸治氏だが、他にも家族に対する想いの深さが感じられるエピソードを見つけた。

なんと、30代という若さで「両親に家をプレゼント」しているのだという。

両親や兄妹の暮らしやすさ、家族団欒の時間を大切にできる空間にこだわって設計されたデザインからは、畑野幸治氏が家族をどれだけ大切に想っているかが伝わってくる。
きっと、非常に情の厚い人間なのだろう。だからこそ「成功者」なのかもしれない。

また、畑野家では誕生日会やクリスマスパーティーを開くなど、みんな驚くほど仲が良いそうだ。僕も家族とは仲が良いほうだが、いつの間にか誕生日やクリスマスといったイベントを家族と過ごすことはなくなったなと思った。

今年からは、もっと家族との時間を大切にしようかな…。
お互い歳を取り、一緒に過ごせる時間も限られてきている。
畑野幸治氏のように家をプレゼントしてあげたいが、さすがに真似できないから、僕のできる範囲から少しずつ親孝行をやっていこうと思う。

畑野幸治氏の著書『M&Aという選択』の紹介

そろそろ、僕が畑野幸治氏を知るきっかけとなった書籍『M&Aという選択』を紹介しようと思う。

『M&Aという選択』
発売日:2017年12月
著者/編集:畑野幸治
出版社:プレジデント社
発行形態:単行本
ページ数: 205p

この書籍には、畑野幸治氏の生い立ちや経歴から中小企業の後継者不足の実態、M&Aのしくみや準備、専門アドバイザーの存在、事例から見る成功方法などが書かれている。

僕は『M&Aという選択』の中に出てくる「関わる人すべてが幸せになるM&A」という言葉がとても印象に残っている。
ライブドアの買収騒動などのイメージもあり、正直M&Aに良いイメージをあまり持っていなかったからだ。

しかし、畑野幸治氏の書籍を読み、M&Aが日本の社会問題の解決に繋がること、豊かな社会を次世代へと残していける手段であることを知ることができた。
畑野幸治氏がいうように、M&Aは中小企業にとって経営者だけでなく、そこで働く従業員やその家族、そして地域のみんなが幸せな選択となるはずだ。

きっと素晴らしい技術やサービスを継承できずに廃業という悲しい結末になった会社は、僕が知らないだけで数え切れないほどあるのだろう…。
『M&Aという選択』は、そんな会社が少しで減るように、もっとM&Aについて正しい認識が世間に広まるといいなと思わされる一冊だった。

M&Aについてはもちろんだが、日本経済が抱えている課題などにも詳しくなれるので、経営者以外の人にもぜひ読んでもらいたい。

畑野幸治氏が代表を務めるFUNDBOOKについて

最後に、畑野幸治氏が代表取締役CEOを努めているM&A仲介サービスの株式会社FUNDBOOKについても少し紹介しておこう。

FUNDBOOKの会社概要

会社名:株式会社FUNDBOOK(英:FUNDBOOK, Inc.)
設立年月日:2017年8月7日
事業内容:M&A仲介事業
役員:代表取締役CEO 畑野 幸治
   取締役 清水 保秀
   取締役 安藤 淳
   取締役 黒岩 俊介
   取締役 中原 駿男
   社外取締役 溝口 潤
   社外取締役 小高 功嗣
   監査役 上田 衛門
   監査役 浦西 友義
   顧問 村澤 眞一郎
資本金:20億円 (資本剰余金含む)
本社情報:〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-23-1 虎ノ門ヒルズ森タワー24F
東京支店:〒105-0001 東京都港区虎ノ門5-12-11 NCOメトロ神谷町4F
大阪支店:〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町1-1 LINKS UMEDA 8F WeWork内
引用元:企業情報 | FUNDBOOK(ファンドブック)M&A仲介サービス

FUNDBOOKの企業理念

SUCCESS FOR ALL
私たちは全てのステークホルダーを成功へ導き、
子供たちが希望をもって生きていける社会を実現します。

引用元:企業理念 | FUNDBOOK(ファンドブック )M&A仲介サービス

畑野幸治氏が、「M&Aを架け橋として次世代に貢献していきたい」と思うようになったきっかけは娘の誕生だったという。
愛する娘のために未来をより良いものにしたい、そんなひとりの親としての思いが株式会社FUNDBOOKの理念の軸になっているのかもしれない。

また、畑野幸治氏はM&Aを社会問題解決の足がかりとして捉え、株式会社FUNDBOOKが悩める経営者たちにとってM&Aの広い相談窓口になることを目標としている。

「私は自身の経験から、自社を第三者へ譲渡することがどれだけ難しいかを実感しています。」
引用元:畑野幸治 代表挨拶|FUNDBOOK(ファンドブック)M&A仲介サービス

株式会社FUNDBOOKの代表挨拶の一部を引用するが、事業を譲渡することがいかに大変かを物語っている一文ではないだろうか。

ここまで、中小企業の後継者不足を救う素晴らしい手段のようにM&Aを紹介してきたが、実際のところ自力で成功させることはかなり難しいのだという。
そのため、よりメリットの多いM&Aを行うには、信頼できる仲介会社を選ぶことが重要となる。M&Aを成功させるには、転ばぬ先の杖として仲介会社(専門アドバイザリー)に依頼しておいたほうが良いのかもしれない。

将来的には海外においても、FUNDBOOKのM&A仲介サービスを展開していくことを視野に入れています。お客様の成功を積み重ねて成長を続け、グローバル企業と肩を並べられるような企業を目指します。

引用元:従来のM&A仲介にプラットフォームを活用したハイブリッドモデル - 日経ビジネス電子版Special

海外進出も見据えているという。
今後の成長が気になるところだ。