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時代の流れと共に・・・

私は昭和61年の春、福岡にある大学を卒業し、実家に比較的近い関西の企業に就職したのですが、入社式の当日に発表された配属先は千葉の片田舎の工場。
当時の住友金属鹿島製鉄所(現:日本製鉄東日本製鉄所)や川崎製鉄千葉製鉄所(現:JFEスチール東日本製鉄所)をメインに、その連続鋳造設備などの大型機械の部品を修理・製作する工場でした。
私はそこで3年間、品質管理課で、完成した製品の品質管理を学びます。

その当時は、まさにバブルの絶頂期。
「マハラジャ」に代表される都内のディスコは大変な盛り上がりでした。
流行りのヘアースタイルのワンレングスに、ボディコンシャスを身に纏った、いわゆる「ワンレンボディコン」スタイルの女性たちが、お立ち台の上で踊ります。
かく言う私も、週末になると郊外のディスコに繰り出し、某ホテルで開催されたディスコパーティーでは、「ベストドレッサー賞」なるものを頂いた事も。
私自身、学生の頃からそこでの3年間はかなり浮かれていて一番楽しい時期でしたが、何よりも世の中がとってもキラキラしていた印象があります。

そして私がジャスト(旧:日本超音波試験)に入社したのは、平成元年の、冬もそろそろ終わりを告げる頃でした。
その翌年に流行した、クルマで女性の送迎をする「アッシー君」、食事をご馳走する「メッシー君」、プレゼントを贈る「ミツグ君」なんていうのも、当時を象徴するワードです。
郊外の飲み屋さんが、お客さん専用の大きな駐車場を構えているのは当たり前、タバコのポイ捨て当たり前の時代。
でも我々の建設業界も、1ヶ月間がむしゃらに働けば、ほぼ半年は遊んで暮らせるほど稼げる時代だったのです。
世の中とっても活気がありました。

がしかしこの後、とうとう日本経済のバブルが崩壊します。
それから今まで、人はバブル期とは比較にならないような堅実な生活をするように、もしくはそんな生活を強いられるようになります。
我々バブル全盛期を経験してきた世代はもちろん、それらを全く知らない若い世代まで。
いや、むしろ当時を知らない若い世代にとってはこれが当たり前なのでしょう。
それこそ私がディスコに通っていた頃なんて、クルマにばかりお金をかけて、考えるのはいつも遊ぶ事ばかり。
将来のためにお金を貯めようなんてこれっぽっちも考えませんでした。(私だけなのかも知れませんが)
しかし今は、お金のかかるクルマなんてわざわざ持たなくても、免許さえあればカーシェアリングやレンタルで必要な時だけ乗る事が出来ますし、必要ないものにわざわざお金をかける事もめっきり少なくなりました。
何だか寂しい気もしますが、厳しい時代を生き抜いていくためには、ある意味仕方のない事なのでしょう。

ただ気になるのは、これから少子高齢化が急速に進み、日本をさらに発展させていくべき若い世代の人口がどんどん減少していく事。
最近では、将来の日本に何の希望も持てなくなり、それまでの生活に見切りをつけて海外へ移住する人が増えているのも事実です。
企業が生産効率と経費節減を目論み、機械化や人員削減をどんどん加速させるのは大変危険な事だと思います。
少なくとも、一番底辺にいる人たちも最低限の生活をしていけるような日本に生まれ変わって欲しい。
そうすればみんなが将来に夢と希望を持ち、またあの頃のようなキラキラとした時代がやって来るような気がしてなりません。
もちろん、またバブルのように弾けては困りますが(苦笑)

でもここ最近はコロナ前のように、いえ、それ以上にインバウンドで訪日する外国人が急増しています。
それ自体が我々日本人にとって良い事なのかそうでないのかはさておき、世界中の人に日本という国を知ってもらうにはいいチャンスです。
実際に訪日した外国人に聞くと、彼らが衝撃を受けた事実がたくさん挙げられます。

  • 街が綺麗で静か。ゴミ箱がないのにゴミがほとんど落ちていない。

  • トイレがハイテクでとても清潔。

  • 公共の交通機関が時間に正確で、電車の中がとても静か。

  • 食事がとても美味しい。和食は寿司やラーメンだけではない。

  • とても治安が良く、子供が一人でも電車通学をする。女性が夜でも外を歩ける。

  • 落とし物が返ってくる。

  • コンビニや自動販売機があちこちにある。

  • 東京などの大都会でも、高層ビルと神社やお寺などの古い建物が融合している。

  • お店の店員さんの接客態度が素晴らしい。

  • とにかく、人がとても優しくて親切でいつも穏やか。

などなど。

これらは我々日本人にとってはむしろ当たり前の事ばかりですが、改めてそう言われてみると、日本の良さ・素晴らしさを再認識する次第です。

まだまだ捨てたモンじゃないニッポン。
頑張れ、我がニッポン!!

千葉営業所
吉野 聡


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