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日本の顔

※本コラムは、2016/1/14に株式会社ジャストのコーポレートサイトへ投稿されたコラムの再掲となります。


「たった2,500億円出せなかったのかね」 ある国会議員の迷言である。

この原稿を書いているのが12月。いよいよ今年も終わりに近づき、日本の顔ともいうべき建造物である新国立競技場の施工計画案がやっと決定した。
撤回前の当初案は、スタンド部+キール屋根構造で約2,500億円。この案でのキール部を除いたスタンド部分の見積は約1,500億円だったと記憶している。決定した新案では、キール屋根鉄骨が無くなるも、見積金額1,490億円のほぼ同額。

柱本数・スタンド階層規模共に当初案と変わっていないようなので、

スタンド部のみ当初案 - キール荷重減による鉄骨減 - 免震部材 + 庇膜屋根鉄骨 + 制震部材 + 強度増による鉄骨増 ≒ 新案

鉄骨だけで言うならば、上記式が成り立つのだろうか。

和を基調としており、仕上げに木材を多用する計画のようである。また、乾燥材・集成材・専門職人、これらの調達が相当に難しいのではと思える。木材仕上げはメンテナンスにお金がかかると聞くが、どうなのであろうか。

鉄骨も木材も、是非とも国内産で願いたい。
さらには国内産業の活性化につながることを切に願う。

東京オリンピックまで、あと5年。
しかし5年後に「やっぱり2,500億円かかっちゃったね」 ある国会議員は言うのかもしれない。

何にしても日本の顔。我々も是非、この事業に携わりたい。

地図に残る仕事である。  

営業第一部 
石倉 正継

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