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四季おりおり

※本コラムは、2017/6/14に株式会社ジャストのコーポレートサイトへ投稿されたコラムの再掲となります。


幼き頃は、「夏は暑い」「冬は寒い」と呟きながら、小言や不平を言っていた記憶がある。
齢を重ね、四季の変化に喜びを抱き、美を感じ、舌鼓を打つなど、四季に対する感性が大きく変節してきた。
「四季」を色で例えると、情緒や情景がすっきりと醸し出される気がします。
目を閉じて想像して下さい。あなたにとって「季節」はどのような色ですか?  

啓蟄の声を聴き、冬の間じっと耐えていた息吹が、周りの気配を感じ取り「遅れまいと」と蠢いてきます。  

春はレモンイエロー。優しい色模様の菜の花や桜の華麗さは心にやさしく、可愛さと同時に潔さを感じます。傍らの草木たちが私を誘ってくれます。「さあっ。活動しなくっちゃあ・・・」と私を奮い立てます。
時を待たずビジリアン。若芽や木々の萌える青さは目に優しく、これから成長する逞しさを表します。
この時期、筍や初ガツオなど、自然の恵みが初夏を満喫させます。(余談ですが、江戸時代から“勝男武士”と言われ、重宝されたとか・・・)  

夏は情熱のレッド。燃え滾る汗と血潮は活動の源。積極的に行動し生産性を揚げる為に大いに活躍する時期です。
そして、スカイブルー。一息の涼を求めて雲上の頂点を目指します。海のレジャーも尚由です。(私にとって登山は、気力を奮い立たせて艱難辛苦を乗り越え、雲上の楽天地に到達する達成感は、まさしく「天上天下唯我独尊」の気分に浸ることです。)  

秋は紅葉のワインレッド。燃え立つようなナナカマドの深紅やブナ、カエデの琥珀色。夏の苦節を癒してくれるかのように、鮮やかに私を労ってくれます。松茸や秋刀魚など時節の恵みや努力の賜物である糧に感謝の念を抱きながら享受しつつ、満腹感を味わううちに秋は深まります。
そして、セピア色。郷愁に満ちた“飛鳥”の晩秋の風情は、心の落ち着きと迫りくる冬の到来を予感させます。

瞬く間に、お正月。鮮やかなお節料理に舌鼓。お屠蘇で一杯。「雪見酒で一杯」も捨て難い。  

冬は静寂のホワイト。心身をリセットする絶好の時期です。一年の行動を振り返り、反省と次期への進展に準備をします。「いざっ。鎌倉」来るべき活躍の機会に備え、常にエネルギーの温存も忘れてはいけません。  

心穏やかにして、じっと春の訪れを待つ。

四季の恩恵を味わいながら、「日本って良いなあっ。」「日本に生まれて良かった。」と一人呟く今日この頃です。    

名古屋営業所 診断Gr.
坂野 修

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