最終兵器彼女を駅構内で見つけたら速やかにJRに通報してくれという話【ネタバレあり】

稀代の名作ですよ。いやもう降参しました。もうこれ即効性の毒でしょ。逆コンタックでしょ。食後に死ぬでしょ。ちょっと今回は「最終兵器彼女という名の最終兵器」について書きます。

「最終兵器彼女」という危険すぎる6文字熟語

悲劇の始まりでいうと、なんの気なしにブックオフに入ったことだった。全巻セットで1,300円（税抜き）よ。「やっす」と思って、マジでフランクに買った。この時点ではね、もう頭空っぽなのよ。なーんも考えてない。懐かしい〜！みたいな感じ。

前提としてね。去年か一昨年に1回ちゃんと読んだんですよ。そのときはね。正直まぁ元気に読めた。単純に「めっちゃいいラスト〜泣」くらいの感じ。

一方で冷静な頭を持ってて、ザ・ギャップ漫画ですよね。みたいな。泣かせにしてますよね。みたいなそんな分析的な視点で見てた。

田舎の自然×戦争テクノロジー
ちせのか弱さ×最終兵器
絵のテイスト×言葉の重さ
日常系的な会話×ワールドエンド系SF

あ〜なるほど、これは分かってても涙腺にきまーす！はーい了解でーす！

くらいの感じだったわけだ。完全に泣きながら思ってた。

ボロ雑巾メンタルで読むと、ちせの核弾頭が直撃するからマジで伏せろ

さて、話は戻って先週ですよ。福岡に帰省してて、超楽しかったわけです。久しぶりにマンガやアニメ、文学トークをして感慨に浸ったのですよ。で、中野の自宅に戻って一息ついたら、もうこれが相当、寂しくて。というのも我ながら陰の猛者なのでね、東京にはそんなカルチャートークができる人とかほぼ作れないわけですよ。

「.何かに没頭しなきゃ気が狂う！」と思ったときに横にブックオフの袋があるじゃないですか！ ピッカピカの。

「あ、そうだった。最終兵器買ったんだった」とビン・ラディンみたいなひと言を言い放って1巻から読みはじめたんですよ……。お察しですよ。もうこれが終わりの始まりで、3巻くらいでいったんストップして「フゥ……」つってためいきかましますよね。

で、普通はもうやめておく。普通はね。ただこの漫画もう普通じゃねぇんだわ。なんせ稀代の名作なんですよ。とにかく面白いんだこれが。頭では「やめよう、やばいこれ以上いったら後ろ向きなことばっか考えるぞコレ」と思ってるんだけど、右手はもう4巻を手にしているわけである。

で、個人的には4巻はもう爆発的にセンチメンタルで、ちせとしゅうちゃんが別れ、ちせがなんかもうバーサーカー化して、かつテツ先輩とちゃんとラブシーンをおっぱじめるという、あさのいにおも真っ青の超絶メンヘラ大学生みたいな展開に陥るのである。おい、まじで落ち着け、と思ってた。

もうこの時点でちせの核弾頭は読者にダイレクトアタックかまされ、完全に大爆死なのだ。脳がパックリわれて、気づいたらもうなんかうつろな目になる、誰とも連絡を取りたくない、みたいな状態になって布団をかぶって寝ることにしたわけだが、どうも眠れん。次第に目が冴えて、やばいやばいとは思いながら、布団から出て電気をつけて、5巻を手に取って読んじゃうんですよ。ここよ。怖いところは。

その後はもうご想像の通り、ちせが敵兵を爆殺するごとに私も爆死していくわけですよ。完全にオーバーキルですよ。こちとら2巻でもうHPないんだわ……。我が遺体はもう粉塵すらなくて。もうなんか「そういえばあいつ居たなぁ」みたいな雰囲気しかないわけですよ。

で、全部読み終わって布団にはいったら驚くほど眠れるのねこれ。これも怖いでしょ。清算するまでずっと呪われるんですよ。あのマンガ。

何？リタゲタグでも入ってんのこの漫画？

で、朝起きるじゃないですか。元来、一日寝たら前日のHPが全回復するアホなの、もう超元気なんですね。快晴で。超爽快な気持ちでLINE開いたら数年間連絡とってなかった昔の恋人から「正月、福岡帰ってくる？」って連絡が来てて、もうこのときばかりは鳥肌たった。

YouTubeとかで出てくるリタゲ広告だよねもう。紙にタグでも入ってんのかこれ？ LINEは華麗にスルーして出社決めたわけだけど、まじでこの漫画凶悪過ぎるんで、もし駅構内で見つけたらすぐに職員に連絡してください。絶対、素手で触んないで。本当にかぶれるから。メンタルが。