見出し画像

コブラ効果

どうもジュリョウです。
さて、みなさんは【コブラ効果】なるものをご存知でしょうか。

コブラは猛毒を持つ蛇で知られていて、当然ながら危険な生き物です。あるインドの地域では、コブラが増えすぎて困っていました。そこで政府は、コブラの数を減らそうと、コブラに報奨金を掛けました。殺したコブラを持ってきた人に対してお金を支払うという仕組みです。

当初、人々はせっせと野山に出掛けてコブラを狩って報酬を得ていたのですが、次第により大規模に効率的に報酬を得ようとする者が現れます。地域のあちこちに「コブラの繁殖所(農場)」ができたのです。コブラを繁殖し、成長したら殺害、報酬を得るというものがでてきました。
大規模なコブラマーケットが成立していることに気付いた政府は慌てて報奨金を撤廃します。しかし、あちこちで繁殖されていたコブラは価値がなくなったので、そこらに捨てられてしまいました。。。そして結果的に、コブラの数は増えてしまい、より深刻な被害をもたらすことになってしまった。というお話です。

このように意図する目的と全くの異なる効果を生むこと、逆に悪い方向に進むことをコブラ効果といいます

・ゴミの減量をすすめる目的で、処理代を無料から有料にした結果、不法投棄やゴミ屋敷が増えてしまった。

・生活道路の側溝が整備されていなくて危険というクレームがあった。整備する時に邪魔だった電柱や障害物を移設したら、見通しがよくなった。結果、逆にスピードを出す車が多くなり、クレームが増えた。

・彼女を喜ばそうとして、高価なプレゼントを用意したが、逆に重たく感じさせてしまった。

こういったことが起こらないように大切なことは、行動を起こす前にどのような影響が起こるかということを、対象となる人以外にも施行を張り巡らせることです。とはいったものの、こういった「思っていたのと違った」という現象は往々にして起こるもんです。政府の政策でも度々起こるのに、ましてや私たちの会社運営において起こらないはずがありません。

例えば
・利益を上げようと、人件費を削減したら、お客様満足度や回転率が下がってしまい、店の売上が落ちた。結果的に利益が下がった。
なんてこはよく見受けられることです。

我々は【客観的なホワイト企業を目指す】ために様々な施策やルールをつくっています。働く全員にとって、もっと良い会社にしようとしています。ですが、コブラ効果的なことが起こってしまうんです。

例えば『休みの希望を出せる』こと。客観的にみたら「好きな時に休みが取れる会社って素敵よね」となります。本人からしても「好きな時に休めるって最高」となります。友人や子供と休みを合わせる。好きなアーティストのライブに行ける。すごく素敵なことです。

ですが、よく考えて下さい。お店は基本的に無休で営業しています。全社員が休みを同じ日にとることは現実的に不可能に近いです。実際にシフトを作成している人からは「○○さんが土日必ず休み希望にしていて、他の人を土日休みを取らせてあげれない」「〇曜日はヘルプを要請しないとシフトが組めない」「私が休み希望を出せる状況でない」などのマイナスの声が出てきました。いわゆるシワ寄せです。

「それ前提で人員を増やせば良い」という正論もあるでしょうが、現実は難しいですよね。人員を増やしすぎると、逆に稼がせてあげれなくなるとか。。。一方では「全日休み希望がとおるラーメン店なんて最高!」その一方では「おいおい、シフト組めないよ。こんなのホワイトじゃないよ」と苦しませている。

客観的なホワイト企業を目指すことに変わりはないのですが、そのことで逆に現場への無茶ぶりであったり、押し付けになったり、温度差が生じないようにしないといけません。※時に思い切りは必要ですが
こういったことは不満ではなく、前向きな意見です!参考にさせてもらいバランスを取れるように考えていきます!ではでは

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?