![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/140299991/rectangle_large_type_2_be988751a6a2b02f9688233be079665a.jpeg?width=800)
ムーミングッズイラスト 出典紹介③
何だかんだでこのシリーズも第3弾。
…いや、まだ第3弾かって感じですがね。送っていただいていた画像はわんさとあるので…。
正直、どれだけの方がこのシリーズを読んでくださっているかはわかりませんが、送られてくるということは、少なくとも1人以上からは需要はあるということ。たった1人でも楽しみにしてくださる方がいるなら、その期待に応えたいですね。画像を送っていただけるのは、モチベ向上にも繋がるので、実にありがたいです。
※パート②はこちら↓
「このムーミングッズのイラストの出典は?」
カップの表面に、3つのコマが描かれています。①~③にかけて、物語が進みます。
![](https://assets.st-note.com/img/1715437307774-8DoN7kCn8y.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1715437317182-8oyO5pjfbI.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1715437324773-Zh4AC4rCO9.jpg?width=800)
新聞を広げるムーミンパパ。彼が熱心に読んでいるのは、 求人広告。ムーミンパパは、繰り返し言います。
"THEY'RE ADVERTISING FOR A LIGHTHOUSE KEEPER!"
「灯台守の求人広告だとさ!」
原作紹介〜実は重要なエピソード!?あの人気キャラも初登場
これらのシーンは、ムーミン・コミックスの一編「ムーミンパパの灯台守」((英)Moomin and the Sea)の一場面を切り取ったものです。
カップの表面にも、タイトルが書いてありますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1715437786242-C7YZBioGQd.jpg?width=800)
灯台守に憧れるムーミンパパ。もちろんこの求人広告を見逃すわけがありません。
壮大なる海の物語を執筆すべく、家族を連れて灯台のある島へと移り住んだムーミンパパ。
![](https://assets.st-note.com/img/1715437983047-yjk7JEwx3f.jpg?width=800)
レインハットを被り、新たな灯台守となり、タイプライターを手に岩礁に座るムーミンパパ。しかしいざ書こうとすると、何もアイデアが浮ばず……。家族が「パパの執筆のジャマをしないように」気を遣えば遣うほど、 パパはプレッシャーで書けなくなります。しかし「書けない」とは言えず、自らを追い込んでいきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1715438073601-X31K6mBaaV.jpg?width=800)
一方、もともと移住に消極的だったムーミンママ。ソファもない、植物が育つ土もない、ラジオすら聴けない、石と海しかない新天地での生活で徐々にストレスを募らせ、ホームシックにかかってしまいます。
![](https://assets.st-note.com/img/1715438253315-fVtD50z0I4.jpg?width=800)
そしてムーミンにも、謎の怪しい影が忍び寄り!?
一体、一家の灯台生活はどうなってしまうのか…!?
![](https://assets.st-note.com/img/1715438400496-7cZw5EzrtF.jpg?width=800)
そんな「ムーミンパパの灯台守」で初登場するのが、 おしゃまさんことトゥーティッキ。
![](https://assets.st-note.com/img/1715438510996-RIJ3v6DqeF.jpg?width=800)
トゥーティッキといえば、「ムーミン谷の冬」が初登場のイメージが強いかもしれませんが、実はムーミン童話に先駆け、新聞漫画に登場していたのです。
初登場時から、トゥーティッキはクールで頼りになる存在です。後の作品で見せる面倒見の良さも、この時点で既に描かれています。 プライドの高いムーミンパパも、彼女には本心を打ち明けています。
![](https://assets.st-note.com/img/1715438550729-SLrUXVxB5E.jpg?width=800)
また、この「ムーミンパパの灯台守」ですが、後に出版される「ムーミンパパ海へいく」の下地にもなっています。 灯台のある島へと移住するムーミン一家、ホームシックにかかるムーミンママ。海からの贈り物、等々…共通点が多く見られます。
一方、重厚でシリアスな作風の「ムーミンパパ海へいく」とは異なり、コミックスは一貫してコミカル。同じ舞台設定なのに、まったく空気感の異なる世界が描かれています。
「ムーミンパパ海へいく」を読んだ方は、ぜひコミックス「ムーミンパパの灯台守」も読んで、両者の共通点や違いを見つけてみてください!
「ムーミンパパの灯台守」は、筑摩書房出版のムーミン・コミックスシリーズの第1巻「黄金のしっぽ」に収録されています。
また、同じく筑摩書房出版「ムーミン・コミックス セレクション2」にも収録されています。
さらにさらに、「英語対訳 ムーミン・コミックス」にも収録されています!こちらの本、上記2作とは異なり、スウェーデン語ではなく英語版を翻訳したものです。訳文のちょっとした違いを見比べてみるのも面白いですよ!
英語版なら電子でも読めます。
おわりに
いかがでしたか?こんな感じで、これからもムーミングッズのイラストの出典場面を紹介していきたいと思っています。
「このグッズのイラストは、どこから引用されているのだろう?」と気になるものがありましたら、是非フォームに投稿してください↓
【拡散希望】
— 豎林檎 (@juringo_applest) January 29, 2024
ムーミングッズに関する質問フォームを作ってみました。
要gglログインなのでちと面倒ですが、色々載せていただけると嬉しいです🙌
(メールアドレス等の情報はこちらには送られてこないのでご安心を)https://t.co/0xTBLyJUqz pic.twitter.com/HucwtOICAE
それでは、次の記事でまたお会いしましょう!
参考文献:
ボエル・ヴェスティン. トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉. 畑中麻紀, 森下圭子訳. フィルムアート社, 2021, 656p.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?