車線変更 in your life

「車線変更は、ウィンカーをまず出す」

 これが一番目からウロコだったよ、とダッコちゃん。ダッコちゃんは三人の子どもをステーションワゴンに乗せて、ほぼ毎日運転している近所の奥さんである。

 彼女に教えてあげた明石ドライビングスクール通称ADSのYoutubeは、もともとペーパードライバーを脱するために私が必死になってみていた。おかげで一銭も使うことなく脱PD(ペーパードライバー)でき、この二年間無事故で乗れている。

 さて車線変更だが、私も今でも苦手である。慣性の法則に従い、できればこのまま何の変哲もなくとも安定の走行車線(というのか? 進行方向に向かって左側の車線)に乗っかっていたい。だって後ろから来る車とぶつかったらこわいんだもん。これが私の本音である。

 だけど道路交通法は時に無情に、あなたに車線変更を強いる。右折が必要な時。走っている車線が左折専用になる時。走っている車線が隣の車線に吸収合併される時。ひかれた野生動物が行く手に横たわっていることも、ないとはかぎらない。

 なるべく車線変更を避けて人生を進行させることは、可能かもしれない。だが、まったく車線変更をしなくていい人生というのは、不可能なのではないだろうか。まして、行きたいところがあるのに、車線変更したくないがためにそこへ行くのをあきらめて、あなたは本当にいいのだろうか。

 たとえば、圏央道バーン行っている時、ふと新宿に行きたい、とあなたは思う。しかし車線変更がめんどう。それで八王子ジャンクションで中央道に乗り換えずに、そのまま茅ヶ崎まで行っちゃう。新宿と茅ヶ崎。人生の終着点として、なにかが大きくちがくないだろうか。

 車線変更は意思表示なのだ。ADSの提唱する「まずウィンカー」が画期的なのは、教習所で習った「車線変更できるかな? できないかな?」と、ウィンカー出す前にチラチラと入る車線の後方をサイドミラーで確認する作業が省かれている点だ。

 どんなに移行先が混んでいようが、関係ない。あなたは、いや、あなたが、車線変更するんだッとまず表明すること。それがなにより車線変更を成功させるために大切なことなのだ、とADSは言っているのだ。

 もう年だから、とか、せっかく今まで築いてきた経験が、とか、あるいは経験がないから、とか、関係ない。まずオマエがこれからどの道を行きたいかを世界に宣言するんだよッ!

 少々熱くなり過ぎたようだ。オマエと言ってごめんね。

 たった数分のYoutubeでこれだけ感動できるのも、なんとお得なことか、と我ながら思う。

楽しいことをしていきます。ご一緒できたら、ほんとにうれしいです!