夏至祭のあとで(六月)

雨の向こうに 大きな月

誰かを待つ

時は満ちる


建物の中からたくさんの人たちが

存在

喪失

感傷

を口にしながら

路上へとあふれ出てくる


気泡(あわ)がはじけて

さよなら と誰か言った

また別の場所ではじければ

ではね と結ぶ


いくつもの声と声と声と声とが

かさなって

ちらばって

水玉

やがて、遠ざかる


それから

雨の音だけが残った


楽しいことをしていきます。ご一緒できたら、ほんとにうれしいです!