十一月、ブラームスを聴く詩人

その美しさに気づくとき

たいていのことは手遅れだし

ターンテーブルの上のレコードは

終わりに近づいている


あか や きいろ や ちゃいろ や

それらがまじったのや

グラデーションした葉を

拾って帰る


それらを黒い布に縫いつけ

壁にかける

葉が黒ずんで輝きを失うころ

冬がはじまる


目にみえるもの と

目にみえないものとに囲まれて

めぐる季節

目にみえるものに気を取られているうちに

暮れる一日


色あせてちぢんだ葉を

布からはずす

楽しいことをしていきます。ご一緒できたら、ほんとにうれしいです!