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ヤルタとブレトンウッズの終焉

2023-03-27

ロシアにミハイル・ハージン氏という経済学者・評論家がいます。

グローバル資本主義という成長モデルの崩壊を早くから指摘してきた方ですが、今回の国際刑事裁判所(ICC)によるプーチン大統領への逮捕状が国際政治・経済システムに及ぼす影響について語っておられたのでご紹介します。

抄訳
「ロシアは国連の設立国であり(ロシアはソ連の継承国)、国連安全保障理事会の常任理事国だ。その国の大統領に対して逮捕状を出すということは、これまでどうにかこうにか機能していたヤルタ体制とブレトン・ウッズ体制が完全に終了したことを意味する。政治と経済は両輪なので、ヤルタ体制が終わればブレトン・ウッズ体制も終わる。これは悲観することではなく、逆にロシアやその同盟国にとってとてつもなく大きなチャンスであり、今後は気兼ねすることなく自分たちのシステムを構築していくことができる。西側エリートが今回このような馬鹿げた暴挙に出たのは習近平中国の外交デビューを手引をしたプーチン大統領への牽制である。」

習近平国家主席の外交デビューというのは、アメリカ抜きでイラン・サウジの関係改善への仲介したことです。その後も多極化、世界分断の動きは加速中。

3月10日
中国の仲介でイラン・サウジ関係改善

3月15日
すかさずシリアのアサド大統領モスクワ訪問、プーチン大統領と会談

3月17日
国際刑事裁判所(ICC)プーチン大統領への逮捕状を発行

3月20日
習近平国家主席がロシアを公式訪問。同時に、40カ国以上のアフリカ諸国の代表が参加した「多極世界におけるロシア・アフリカ会議」がモスクワで開幕、経済支援を含む協力関係を構築することで合意

3月21日
中露共同声明

これに焦った西側エリート(国際金融資本)から逮捕状という横槍が入りましたが、この流れは不可逆的。岸田首相はゼレンスキーに必勝しゃもじを渡してる場合じゃない。日本の国益無視は売国行為と認識してほしい。

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