【ゲーム】beatmaniaIIDXと局所性ジストニア

皆さんこんにちは。

ずぴたーといいます。

左手の局所性ジストニアっていう症状にかれこれ8年ほど悩まされながら

beatmaniaというゲームをプレイしている者です。


今回はわたしのこれまで経験してきたこと、

思ったことを書き残しておこうと思いnote.に新規登録しました。

拙い文章ですがお付き合いくださいますと幸いです。


※注意.わたしの不随意運動症状は完治しておりません。よって、本記事は改善方法や治療法、予防法などを示唆するものではございません。あしからず。


■筆者について

・beatmaniaプレイ歴:初代(5keys)から

・プレイスタイル:SP(右側)、DP、両片手

・最高段位

 SP:皆伝(SIRIUS)

 DP:皆伝(Lincle)

 右片手:十段(CastHour)

 左片手:八段(Lincle)

DP皆伝は取得しましたがその時にSP皆伝取れなくて両皆伝になれた作品はありませんでした・・・

(でもPS2版EMPRESSは両皆伝取得してます(^^))


■事の発端

LincleでDP皆伝取得を目指している辺りから左手に違和感を覚えました

この頃は何となく叩きづらいなぁと思う程度。

ただ、16分乱打を押すぶんには気にならなくて、ちょっと疲れているのだろうと思っていたくらいです。

それが徐々に悪化し、SPプレイ時に左手が言うことを効かなくなるという状況になりました。

具体的に言うと、

・4番を押すときに左手人差し指を使うと中指が一緒に降りてきて2番を誤爆する

・8分で1、3を交互を押そうとするとぎこちない

(1番を小指、3番を親指で拾っていましたが、1番を叩いた後手首が固まって親指を下ろしづらくなる)

といったものが主な症状。

Lincle終盤でDP皆伝を取得し、SP皆伝を何とか取りたいと頑張っていたときの出来事です。

結果、SP皆伝は取得できずLincleの稼働終了を迎える。

疲れでもあったのかと思いtricoro稼働後は少しプレイを控えていましたがこの症状は治まらず、

最終的にはプレイできるに程遠い状態となりました。

この頃から

・中指、薬指、小指を折り曲げると力が入ったまま戻らなくなる

→ほぼほぼ手がグーの状態。戻すときは逆の手で開いてあげる or 力が抜けるのを待つ

・指が固まったとき、必ずと言っていいほど手首も内側に曲がったまま固まって戻らなくなる

→こちらも逆の手で戻すか力が抜けるのを待つ他ありませんでした


この頃になると仕事にも影響を及ぼし始め

キーボードでのミスタイプが増え

「お疲れ様です」と打ちたいのに「お疲れ様ですえ」

打ち込んでいる間に「w」が入力されるなど

と、少しおまぬけな感じになっていました。

(中指下ろすと薬指が、薬指を下ろすと中指が自然に落ちてくるので

隣り合っているキーは誤爆しやすいのです。。。)


放っておいても改善しないし、いよいよもって病院に行こうとなりました。


■病院探し

最初に行ったのはど近所の整形外科(歩いて5分位)さん。

「うーん、よくわからないけどとりあえず湿布貼って安静にしててくださいね」

よくわからないとの診断。

当然、湿布を貼っていただけでは良くならず。


その後、別の整形外科に行ったものの

「この薬塗って安静にしててください」

と、特に代わり映えのしない治療方針。

いや治療方針はさておき、まずこの症状はどんなことが起きていて

医学上どう扱われているのかということすらわからないとされたことに

大きな不安と疑念を抱きました。


そして、3件目の整形外科へ。

「これはジストニアという症状ですね。」

ここにきて初めてジストニアという言葉を知りました。

ジストニアについて知らない方に簡単に説明すると、

神経に何らかの変性が発生し、思っているように体や体の一部を動かせない症状のことを

総称してジストニアと言うそうです。


ジストニアにも色々あって、わたしの場合は左手のみに起きることから

局所性ジストニアというものに分類されるそう。


ここから治療が始まります。

と、言っても普段は投薬とリハビリのみ。

月に2度、点滴と注射を打ちます。

(ボツリヌス毒素注入とそれをサポートする役目の点滴かな)

リハビリも毎日行ってるわけじゃなくって基本的にはこの治療がある通院日のみ。

(本当は毎日行っていたほうがいいのだろうけども。。。)

1年ほど続けてみても改善しないことから焦りが生まれます。


■転換期

不安から色々な医療を試していました。

わたしが試したのは

・鍼治療

・神経内科への受診

です。

○鍼治療

 こちらに関しては症状に対しての直接的な治療になったかは定かではないですが

 症状に付随する筋肉の強張りを大きく改善してくれました。

 鍼治療では、体の中にある炎症を緩和したりコリをほぐしてもらったと思っています。

 不随意運動が続いて、気づかぬうちに強張っていた筋肉をほぐしてもらうという点では非常に良かったと思います。


○神経内科への受診

 これは通っていた整形外科の先生に相談して一度神経内科へ受診することになったものです。

 セカンドオピニオンを試したいという話をしたら、神経内科を紹介してくださいました。

 結果的にはMRIとって異常なしってことがわかっただけでした。

 紹介状を書くと、先方から結果が返って来るそうなのですが

 「ほぼほぼ何もわからなかったってことだよね」って言われました。

 致し方ない(^_^;)

その後、鍼治療は左腕筋肉の強張りを取るために通いつつ

引き続き整形外科に通う日々が続きました。

治療としてはそこから大きく動きはないですね。

新型コロナ感染拡大のあおりを受けて、鍼治療には行けなくなってしまいましたが。

(他県に通っていたもので。。。)


定位脳手術という脳の一部(流石にごく一部でしょうが)を熱凝固させることで

不随意運動や体の震えなどを改善させるといった手術もあるようですが

私自身、致命的なまでの不都合はないと考えたこと、

後遺症のリスクなども考慮し、この治療は試していません。

整形外科の先生には

「神経変性が長い時間をかけて進んだように、

 元に戻るときはそれと同じ時間、

 むしろ長い時間がかかることが多いです。」

と言われたので気長にじっくり戦って行こうと考えました。


■仕事・私生活への影響

序盤で少し触れましたが、仕事にも支障をきたしました。

最初は中指に鉄の棒を包帯などでぐるぐる巻にまいて

タイピング時に無理矢理曲がらないようにとかやってみましたが

うまくいかず、むしろ鉄の棒が指に当たって痛いだけの結果に。。。


もう左手は中指、薬指、小指は諦めて親指と人差し指をだけにしよう!と思ったものの

中指より先が握り込んでいると、親指と人差し指だけを使うにも窮屈で

かえって気になるようになりました。


キーボードの端に中指を引っ掛けて、親指と人差し指を使うとかもやってみましたが

握り込む力が日に日に強くなり、キーボードの足を壊すこともありました。


変に使おうとしてストレスがかかる方がよくないと考え、

結果として、左手はタイピングに使用しないようになりました。

beatmaniaで片手プレイをしていたせいか、片手でもそれなりのスピードでタイプできることがわかり

仕事はなんとかこなせておりました。

会社には少し話をしていましたが、今後の仕事でこういう事情でタイピングに不安があるんですよ

と上司に伝えたら

「タイピングなんて簡単な仕事渡さねえよ!」

みたいなこと言われてあまりこちらの懸念を理解されないと思ったので

以降特に言うことはなくなりました。

その上司以外にはそれとなく伝え、ご理解いただいていると思います。

(片手で仕事をしていてもそう思えないくらいには普通に見えるとは言われたので大丈夫かな。。。)


このころ、私生活にも影響がでました。


まず、左手でものを持つことがほぼほぼできなくなりました。

握り込むので持つだけなら大丈夫そうに思うのですが

離すときに右手で指を開く必要があるため面倒なのと、

握り込んだときに手首が内側に曲がって固まるので体勢も維持しづらい。

特に飲み物や汁物などはもっての外です。

口を垂直に維持することが難しいのでどうあがいてもこぼしてしまいます。

友人と遠出をしたとき、外食の際に味噌汁を盛大に溢したのがショックでした。

もう左手で汁物を持って食べられないのかな、と。


他の弊害はこんな感じです

・拍手ができない

→どうしても左手を握り込んでしまうので左手の甲を右手で叩いていました

・顔、頭を洗うときに不便

→右手はいいのですが左手はグーのままなのでそのときそのときで工夫してやってました。

・握手ができない

→今でこそ機会は減りましたが左手で握手を求められたとき、

 握り込んでしまうのが怖くて右手に変えてもらっていました。

・自転車に乗るときハンドルを握れない

→握り込んでしまう上に手首を捻った形になってしまうので

 自転車のハンドルは左手を添える形でした。

 よってブレーキも右手だけです。


思っていた以上に非利き手も生活には使っているのだと思い知らされました。

一番酷い時期は本当に不便でした。


■わたしとbeatmaniaの関係

この間にbeatmaniaへ対しての向き合い方が変わっていきました。

症状発生前は

・SP/DPを満遍なくプレイ。たまに左片手。

・WRはなるべく全部門(SPN/SPH/SPA/DPN/DPH/DPA)参加

・1作品を通してDJPoint対象曲は全曲埋める

・前作に負けてる曲をなるべく減らすようにスコアを詰める

といったことに取り組んでいて、時間なんか足りない!って思っていたほど。

とにかく上手くなりたい!の一心でした。


それが、症状が悪化していくにしたがって

「何とかあの頃の自分に戻るんだ」

「まずは普通にSP/DP出来るようになるまで我慢だ」

とか言って、プレイを休んでみたり、もう一度イチからやってみたりして

焦りが強く出ていた時期だったと思います。


そうしていく中で、それでもbeatmaniaはプレイしたい、と思って

ストレスのかからない方法で続けて行こうと思った結果、

右片手でのプレイに至りました。

最初は左手が完治するまでの間、期間限定のつもりでした。

どちらにせよ、片手で九段は取ったことないから

そこまではやりたい、あわよくば十段取れたらいいなぁ

と、ちょっとふわふわした感じでした。


最初はそんな感じだったのですが、次第に一向に良くならない症状に

不安と苛立ちを覚える時期があり、

仕事でもストレスを抱えていたこともあいまって

プレイから少し遠ざかったこともあります。


その上、片手でプレイをしていても左手を上手く開けない結果、

手を握り込んだ状態のまま皿を回すことで

手の甲、指の甲の皮が向けるなどプレイに対してもストレスを感じることもありました。


このまま続けていてもストレスになるだけならやめようかと思った時期もありました。

そんな中、DP繋がりで知り合った面々が片手カードでライバル登録をしてくれました。

明らかにわたしのほうが格下でしたが、目一杯競い合ってくれたおかげで

モチベーションが復活したのをよく覚えています。

そこから、せっかくやるなら行けるとこまで行こう!

まずは十段取るとこまで!

手が治るか治らないかは関係ない!治ってやる気が出たらSP/DPもやればいいし、

治らなかったら治らなかったでその時楽しめるスタイルでやればいい

と考えるようになりました。

一時期うじうじ悩んでいたのが嘘のように片手プレイに対して前向きになりました。


そもそも、手が良くない状態だから繋ぎの気持ちでやってるってのが不純な話ですよね(^_^;)


そういった経緯もあり、症状発生後の今は

・なるべくDJPoint対象曲は埋める

 →新型コロナウイルス蔓延後は出来ておりませんが、tricoro〜Rootageはほぼほぼ全曲(ANOTHER(難しすぎるのはHYPERで(^_^;))+LEGENDARIA)触るようにしてました。

・なるべく毎週WRにも全部門(SPN/SPH/SPA)参加する

 →こちらも上と同じような感じですね。なのでいまはほぼ参加でしていません。

  最近は自分で課題曲(Script組んでランダム選定)決めて、週1曲INFINITASでSPN/SPH/SPAを詰めています(^^)

・☆10をなるべく全埋めしておく

 →せっかく全部HARD以上にしたので維持したいなぁってだけですが(;´∀`)

・ARENAはなるべく参加

 →片手だとイベント開いてくださる方がいらっしゃるので

  そのときだけでも参加するようにしています


■現在

時間とともに症状が軽減し、今は日常の殆どのことが出来るようになりました。

(私生活で弊害としたことはほぼ元通りできるようになっています)

いま、症状が一番酷かったときのことを思い出しながら書き連ねていたのですが

正直、その頃のことがおぼろげになってきたくらいです。

ただ、beatmaniaはまだSP/DPがプレイできるほどには戻っておらず

キーボードのタイピングもまだまだ左手は使いづらい状態が続いています。

やはり整形外科の先生に言われたように長い時間をかけて元に戻るうちの途中なのだと思います。


それでも、一時期よりははっきりと良くなった実感があり

本当によかったなぁと思うようになりました。

■おわりに

決して、

「beatmaniaのせいでこんなことになった」

とか

「beatmaniaやってるとこんなことになるからやめたほうがいいよ!」

といった後ろ向きな話をしたくてこの記事を書いたわけではなく

「こんな状況にでも楽しむこともできるし色んな選択肢があるよ」

という一つの可能性を見出すきっかけになればと思い、書かせていただきました。

注意.片手プレイが手に怪我をされたり両手で満足にプレイできない方だけのものである

   ということを示唆するものでは決してございません。

   純粋に志を持って片手プレイをプレイされている方もいらっしゃいますので

   誤解されないようお願い致します。


ひとりでも似たような症状で悩んでらっしゃる方に届けばいいな

という希望をこめ、本記事の締めにしたいと思います。

長文・乱文失礼致しました。

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