窓際のトットちゃんラプソディ

不思議なリンクって存在しているのか、それとも運命を感じるようにマーケティングの力でデザインされているのか。
はたまた本当にただの偶然、気になる言葉が自然と耳に入ってくるだけで普段から気付かず見逃していたことに敏感になっていただけなのか。

最近Noteを始めたきっかけに、伊藤亜和さんのエッセイ「存在の耐えられない愛おしさ」がある。これはたまたま糸井重里さんのほぼ日の学校でのインタヴューを拝見したのをきっかけに、気になって読んでみた。彼女もNoteを使って書いていたので、自分でもやってみようと、俺も海賊王になる、とかそのシャツ可愛い、俺も欲しい、みたいなノリに近い感じで書き始めた。

それからエッセイの魅力を久々に思い出し、もっと他の人の作品も読んでみたいと思い、「エッセイ、オススメ、」みたいなこれ以上ない検索ワードでググって出てきた黒柳徹子さんの「窓際のトットちゃん」をピックアップした。いくつかピックした理由はあるが、主に黒柳徹子さんの不思議な魅力がどこからくるのかが気になったことだが、購入に至るのに十分ではない動機を更に後押しするように、タイトルは知っているが中身を知らないほんのちょっとの恥ずかしさ、タイトル知ってるしなっていうミーハー心、皆が良いというのだからハズさないだろうな、と言う右脳からのシンプル極まりないアシストパスによって見事カートにゴールインさせた。

あっさりとその世界に引き込まれ一瞬で読み終え、それからその時代背景や教育理念などに興味が出てきたので当時の写真などないかググっていると、いくつかの幼少期の生徒さんの写真や学校の風景、小林校長先生の顔写真など見つかり、それと同時にアニメ化されている事が判明したので、手っ取り早く本から受け取ったイメージをアニメのビジュアルと当て込んでみたいと思い、これもまったあっさりカートにゴールイン。ノリに乗った自分は、守備ラインを疎かに5-3-1-1と極端なシフトを敷いて、クリック、移動、次へ、また次へ、休む間もなく書籍や動画をカートに押し込みまくって、いざ失った点数を見ると一瞬怯んだが気にしないことにしてさっさとアニメを観てしまおう再生ボタンをスタートした。

アニメーションでの景色と当時の写真を照らし合わせて、トットちゃんはこれでコンプリートかなと思っていたそんな矢先に、アニメを観てからたった数日後、2024年7月6日放送の新プロジェクトXで「トットちゃんの学校 ~戦時下に貫いた教育の夢~」が放送された。妻がキッチンからトットちゃんやってるよ!って大声で言うのでアニメの再放送かと思ったらまさかのドキュメンタリーで、自分がトットちゃんの時代や学校について知りたかったことを一挙にまとめ上げてくれていて、なんてタイミングが良いんだと思った。
まるで7泊8日のトットちゃんツアーに連れて行かれて、行く先々のお土産屋さんの片隅に小さなトットちゃん人形が目の端っこに入るように置かれていたり、ガイドさんの前歯が小林校長先生みたいに抜けていたり、登山鉄道が実は教室と同じカラーリングが施されていて、あれよあれよとトットちゃんの物語へと潜在意識が飲み込まれて行ったところで、旅のゴールにゲストに黒柳徹子さんを招いてサプライズトークショーをされたような感覚だった。

ほぼ日学校を見ていたらいつの間にかトモエ学園に転校して卒業証書まで渡されてしまった自分は、こんな偶然あるの?こんなマーケティングデザインできるの?やばくない?!すげー!みたいなノリで初めてのNoteを書き切る事が出来ました。

日常に驚きは潜んでいるんですね。




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