モリジュンヤ

編集家、inquire 代表。個人のテーマは「善い経済生態系を育む」。 様々な編集活動…

モリジュンヤ

編集家、inquire 代表。個人のテーマは「善い経済生態系を育む」。 様々な編集活動を行うほか、探究や創造を支えるエディターシップの研究や、人の可能性を拓くパーソナルエディティングの実践など。DENTITY 共同創業者、NPO法人soar副代表なども兼務。

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    本、映画、アニメ、マンガなどの覚書。体験したもののメモのようなものです。

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「真実」という不確かなもの

2023年のカンヌ国際映画祭でパルムドール賞を受賞した映画『落下の解剖学』を観ました。あらすじはこんな感じの作品。 前情報ほとんどなしで観に行ったのですが、最後まで飽きることなく作品に惹き込まれていました。 人は世界をそのまま認識できるわけではないので、「真実」とはなにかを明確にするのは非常に困難ですよね。事象があり、その事象をどう観測したか、それをどう解釈したか、どう記憶したか、解釈や記憶を他者にどう伝えたか。同じ事象に触れたとしても、解釈や記憶が異なっていることがほと

    • 「仕事」との接続を調整する

      仕事と生活の境目が溶け、常時接続された世界でどう生きていかなければならないかについて、エントリを書いてから8年ほど経過した。2024年現在、この変化は予想通り進んでいる。いや、予想以上か。 2019年から始まったパンデミックは、こうした変化を後押しした。最も、この変化が一時的なものになるか、揺り戻しが起こるかは各社対応が分かれている状況ではある。 暮らしと仕事の境界が溶け、いつでもどこでも仕事ができる状態になった人が増えたことだろう。この自由は使いこなせれば、大いに豊かさ

      • 不便益と習慣

        「不便益:benefit of inconvenience)」という言葉がある。不便であることから得られる効用に着目した概念だ。 ここ数週間、自宅のオートロックが故障しており、郵送物の受取のために集合住宅の入口まで取りに行かなければならなくなっている。非常に不便だ。だが、次第にこの不便さによる利を感じるようになってきた。 Amazonでの買い物やUberEatsでのフードデリバリーなど、自宅に居ながらにして様々なことが可能になった。コロナ禍で自宅に滞在する時間が増えたこと

        • 哲学、パラドックス、システムを思考する

          日本で哲学コンサルティングを提供しているクロス・フィロソフィーズ株式会社代表の著者による『哲学思考』を読みました。 以前の『哲学シンキング』と比べると、より哲学をビジネスにどう活きるのかに焦点をあてた内容でした。 『哲学思考』では、非合理なことも視野に入れた上で「なぜ」を問うこと、倫理的にジレンマが生じる場面で「どうすべきか」を問うことなど、ビジネスにおいて重要度が増している事象に対して、哲学的に思考することが有用であると述べられています。 個人的には以下の内容は共感で

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        記事

          作りながら批判的思考を促進する「Critical Making」への関心

          最近、「Critical Making」というアプローチに注目しています。このアプローチは、作るプロセス自体にも意味を見出し、実践を通じて社会的、文化的な文脈において、批判的に考察することを目的としたもの。 マット・ラットル氏が2000年代に提唱した「Critical Making」は、「ものづくりのプロセスにおいて、批判的思考を促進し、技術と社会の関係性について深い理解を促す実践」と定義されます。 複雑な問題や「やっかいな問題(wicked problems)」にどう取

          作りながら批判的思考を促進する「Critical Making」への関心

          マンガと活版印刷技術を後世に残す

          「六本木ヒルズ」や「虎ノ門ヒルズ」などで知られる森ビルが手掛ける新しい複合施設「麻布台ヒルズ」に行ってきました。2023年11月24日にオープンして、気になっていたのですがようやく。 神谷町駅から六本木一丁目駅の間に存在する施設なので、かなり広くいろいろと気になった施設はあったのですが、そのなかでも特に印象に残ったのが「集英社マンガアートヘリテージ」のギャラリーです。「マンガを、受け継がれていくべきアートに」というビジョンを掲げていて、マンガ好きとしては非常に応援したい。

          マンガと活版印刷技術を後世に残す

          自分にできることを

          あけましておめでとうございます。今年は元日に能登半島地震が起こり、当日はしばらく情報を追っていました。めでたい時期にこのような震災が起こり、亡くなった方のご冥福をお祈りすると共に、被害にあわれた方に心よりお見舞い申し上げます。 被災した立場ではない場合、どのように振る舞うか、震災と関わるかということが話題になります。過度に自粛してもいけませんし、全くなにもしないというのも違います。かといって、ずっと震災の被害状況の情報をチェックしていても心が疲れてしまう。 個人的には、ま

          自分にできることを

          インクワイア、2023年の振り返り

          ここ数年、年末の振り返りができていなかったのですが、久々に振り返りのエントリを書きました。自身が代表を務めるインクワイアにおけ1年の動きをダイジェスト的にまとめたものです。こうして挙げていくと今年もいろいろありました。 インクワイアでは、自社事業のinquire Labと、クライアントワークを行うinquire Studioの両輪で活動しています。順番に、それぞれの動きを記載していきます。 inquire Labいくつか展開している自社プロジェクトたちそれぞれで今年は新た

          インクワイア、2023年の振り返り

          企業が運営するメディアの可能性を探索する3つの問い

          インクワイアでは、自社のメディア実践と、企業が運営するメディアの支援を両輪で行っています。昨今はメディアを取り巻く環境の変化も激しく、来年にはいろいろと挑戦が必要だと感じています。 背景にある課題などは共通しているものの、アプローチの仕方についてはベクトルが異なるため、自社のメディア実践とは分けて企業メディアの可能性探索についてのエントリをまとめてみます。 ここでは個人的に来年探索したいと考えている問いを備忘録的にまとめた内容を共有します。 可能性を探索するための3つの

          企業が運営するメディアの可能性を探索する3つの問い

          テキストメディアの苦境を乗り越えるために:狭く、深く、質を求める

          メディア運営を重ねるなかで、2023年はいろいろと変化がありました。「想いを持ったメディアを持続的なものにしたい」というのが個人のテーマでもあり、簡単に現状と来年に向けての所感をまとめておこうと思います。 今年も閉鎖するメディアがいくつか2022年3月にTechCrunch Japan、エンガジェット日本版が終了するという知らせは界隈では大きな話題となりました。 今年に入ってもいくつかのメディアの運営終了が発表されました。今月では、サイゾーが運営する「wezzy」の更新終

          テキストメディアの苦境を乗り越えるために:狭く、深く、質を求める

          「アダプティブ・デザイン」についての覚書

          2003年にスタンフォード大学で創刊され、社会の新しいビジョンの実現に向けて実践する人たちの雑誌『スタンフォード・ソーシャル・イノベーション・レビュー』の日本版で掲載されていた記事の内容が参考になったのでメモ。 既存のやり方で解決できる「技術的問題」ではなく、解決するには人々の気持ちや考え方まで変える必要がある「適応課題」に挑むためのリーダーシップのことを「アダプティブ・リーダーシップ」といいます。 このアダプティブ・リーダーシップと、「デザイン思考」。2つの手法を組み合

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          MacOSのKindleアプリが新しくなって快適に

          今年の秋にKindleのMacアプリが新しくなっていました。これまでのMacのKindleアプリは、お世辞にも使いやすいとはいえず、ダウンロードやページの読み込みに時間がかかり、機能もかなり少なかったんですよね…。 早速、新しいアプリをダウンロードして試してみたところ、かなり快適。書籍のダウンロードも、ページの読み込みもはやくなり、ストレスなく読書ができそうです。 普段、シチュエーションに合わせたり、本のジャンルによって、どの端末でKindleを読むかは分けているのですが

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          忘れないために文章を書く

          松浦弥太郎さんの著書『エッセイストのように生きる』を読みました。 同書の中では、「エッセイとはパーソナルな心の様子を描いた文章であり、エッセイを書くことは生きる指針を作ることであり、一つの生き方の提唱でもある」としています。 個人的に一番、心に残ったのは「忘れたくないことがあるから」という松浦さんの書く理由です。毎日、毎時、なにかを感じ、考えながら過ごしているはず。それを書き留めておかなければ、すぐに忘れていってしまいます。 忘れないために、自分の考えたこと、感じたこと

          忘れないために文章を書く

          長野県上田市の裏通りで開催される蚤の市&マーケットイベント「261」

          「PARaDEでいこう!」のツアーに参加した翌日、ちょうど長野県上田市の裏通りで開催されている蚤の市&マーケットイベント「261(にーろく市)」を見学してきました。 裏通りにある「26bldg.(ニィロクビルヂング)」を中心に、周辺の古くて味のある建物やレトロな雰囲気の裏通りに、古道具、古着、古本、クラフト、雑貨などが出店してました。 どんな品物が出店されているかを見るのも楽しいですが、上田市の裏通りにはいろいろとレトロな建物をつかったお店や空間もあり、まち歩きも楽しめま

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          「PARaDEでいこう!」のツアーで、長野のVALUE BOOKS、わざわざを訪れました

          これからの時代のいい会社について考え、実践していくブランドの集まり「PARaDE」主催の「PARaDEでいこう!」と題したツアーに参加しました。 ブランドの本拠地をPARaDEメンバーとともに訪れ、そのものづくりに触れる探訪ツアーの行き先は、長野県上田市にある本屋「VALUE BOOKS」です。 普段は一般公開されていない、国内最大級の古本の在庫を所有する上田原倉庫を見学。買い取りから発送までをどのようなオペレーションで進めているのかを案内してもらいました。 その後、V

          「PARaDEでいこう!」のツアーで、長野のVALUE BOOKS、わざわざを訪れました

          noteと画像生成AI搭載の「Adobe Express」が連携

          noteがアドビ株式会社と連携して、画像生成AIを搭載したデザインツール・Adobe Expressで記事の見出し画像をつくる機能の追加に向けて取り組むそうです。同機能はPC版で年内のリリースを予定とのこと。 noteは、これまでにも文章作成をAIでサポートする機能をリリースしてきてました。見出し画像をつくるところもAIの力を借りられるとなると、記事をアウトプットするまでのハードルが下げられそうですね。 Adobe Expressで記事の見出し画像をつくる機能、リリースさ

          noteと画像生成AI搭載の「Adobe Express」が連携