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【MUP OUTPUT#7】ブランディングスキル

今回はブランディングスキルについてアウトプットする。

結論、「商品を売ろうとするなら商品を売るな」である。

美容師の仕事で例えると、1回の施術で5万円のカット料金を取る美容師と1000円のカット料金がかかる美容師がいる。この差は一体何なのだろうか?

これはブランディングが大きくかかわってくる。

それではブランディングとは何か?

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よく会社の部署でマーケティング部やPR戦略部などと言った部署の中にブランディングを考える課が存在しているけれど、これは間違った配置である。

上の図で説明するとカエル(自社)とウサギ(顧客)がいるとする。

「マーケティング」⇒カエル→ウサギに「アナタが好き」と伝える。

「アドバタイジング」⇒カエル→不特定多数のウサギに「好き、好き、好き」と伝える

「PR」⇒外からウサギに対して「アナタのことが好きみたい」と伝える

「ブランディング」⇒カエル←ウサギが「アナタのことが好きよ」と逆に伝えてくる

このように、マーケティングとブランディングは全く別で切り分けて考えていかなければならない。

しかもブランディングを重点におくと、マーケティングもPRも膨大な広告費をかけずに、顧客側から「アナタが好きよ」と言ってくれるのだ。

ブランディングの種類は大きく4つに分かれる。

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それではブランディングの種類を考えてみる。大きく4つに分かれていて、

「コーポレートブランディング」⇒HP、ロゴ、パンフといった「どう繋がるか」というブランディング

「プロダクトブランディング」⇒価格、デザイン、希少性やパッケージといった「何を売る」というブランディング

「マーケティングブランディング」⇒口コミやメディア、SNSやストーリーといった「どう広めるか」というブランディング

「セールスブランディング」⇒販売方法や連携先選定、顧客選定といった「どう売るか」というブランディング

この4つの種類に分かれている。

ブランディングがしっかりされていないと負のスパイラルに陥る

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ブランディングがいかに重要かと言うと、これがないと負のスパイラルに陥り、企業は倒産してしまうということ。起業して会社が10年後までに存続している確率はわずか3%と言われているが、潰れてしまった企業のほとんどがこのブランディングがうまくいっていなかったからだ。

ブランディング戦略がうてていないと、まず自社のサービス価格を競合より安くしないと顧客が離れると思い、他社との「価格競争」が起こってしまう。次にサービス面を強化しようと起こる「サービス競争」

サービス強化しようとして膨らんでしまうのが「自社コスト」。それでもなお「収益低下」が起きてしまう。そこで企業が次にするのが人員削減や経費削減に目を向け「コスト削減」をしてしまい、「PR削減」にもつながってしまう。結果サービスの「シェア低下」を招いてしまうスパイラルに陥る。

「コーポレートブランディング」=○○だが●●ではないということを明言する。

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負のスパイラルは競合がいることで起こってしまうが、まず競合なんて作らなければいい。

大事なのは競合は把握するけど、競合を作ってはいけないということ。

有名なGoogleは何の企業でしょうか?

実際のところGoogleは広告収益が90%もある立派な広告企業ではあるが「私たちはテック企業」だと自分たちで言っている。つまり広告会社だが広告会社ではないということである。

もしGoogleが広告企業(だけ)となる場合、たくさんの広告媒体が競合となってしまう。

プロダクトマーケティング

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ではここで質問です。

あなたがシャングリラホテルのオーナーだとしてカフェラテを売り出そうとしています。以下の条件で、あなたはいくらでカフェラテを販売しますか?

現状把握:シャングリラホテルはカフェラテの販売
数値事実:100人対象のデブス調査結果。500円であれば全員頼む
数値事実:1500円であれば高すぎて全員頼まない。
数値事実:1杯のカフェラテを提供できるのに人件費、仕入れ原価など全て300円かかる

全員が買うといった500円で販売しますか?

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100人が買うといった値段から誰も買わない1500円の間で考えていきます。

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売上とコスト、そして利益を簡単に計算して出すと↑のようなグラフになります。ここで売上が一番高い箇所の価格に設定するべきでしょうか?

答えはNOです。確かに750円で販売すると一番売上が高くなりますが、利益はどうでしょうか?1000円で販売している方が売上こそ低いけれど、利益は750円に比べて高いです。

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つまり、大事なのは利益を残せるかどうかです。世間の相場だと750円以下かもしれないけれど、その相場には価値はありません。利益が山になっているところを狙うべきなのです。

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750円以下の見込みの顧客は切り捨て、1000円からの顧客を実践し、それ以上を挑戦していく。そうでないと価格競争に呑まれてしまう。

もちろん、価格を上げただけでは購入してくれないでしょうから、そこにもブランディングが必要となってくる。そこにどんな付加価値をつけたり、体験させていくか考えることがビジネスの醍醐味である。

とある渋谷の料亭の牛丼は、わざわざテーブルに未完成の状態で持ってきてお客の目の前で調理することで付加価値をつけている。

牛丼の世間の相場が500円で、その料亭では5000円もする。この4500円を付加価値をつけているということになる。

店舗でいうブランディング(付加価値)を上げる方法は3つある。

・空間付加価値→お金がかかる
・商品付加価値→お金がかかる
・サービス(エンターテインメント)付加価値
→唯一お金がかからず、ワクワクさせられる。

なぜ我々は1杯500円のスターバックスコーヒーを買うのか?

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マクドナルドでは1杯100円のコーヒーがあるのに、なぜ今だにスターバックスは支持されているのだろうか?

これはただ単純にブランディングが原因なわけではない。

はじめの質問の「なぜ?」「WHY?」を掘り続けていると見えてくるものがある。

この2つの企業の違い、マクドナルドはフランチャイズ経営でスターバックスは全て直営である。

自分がマクドナルドのFCオーナーだとしたら、商品代こそいじれないが、店内の席数を増やし回転数を上げていくだろう。

だが、スターバックス(国内)はすべて直営で回転率ファーストではなく、店内でゆったりとした居心地のいい空間を過ごしてもらうことだったり、カップにちょっとしたイラストを描いてくれたりとか、顧客やその空間で過ごすところにフォーカスしている。

セールスブランディング

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商品やサービス以外のもの(付加価値)をPRすうこと。商品を売りたければ商品をPRしてはいけない。

商品をPRしない戦略の1つがYAMAHAピアノ教室である。

自社で売りたいのは高額なピアノ。いきなり「買ってくれ」といっても誰も買ってくれない。でも教室を開き、そこに通い始めた人から購入したいといってくれる戦略。

このように自社のサービスや商品をPRしない戦略は他にもABCクッキング教室のように料理教室をひらいて、クッキング用品を販売するものもある。

商品を売る前に一歩前のブランディングをしていくことが大事。

商品を売りたければ、商品を売らないのである。



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