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 柵のないまっすぐな橋が、片道切符しか受け付けていないのは明らかだ。
 犯人の思うつぼなのは理解しているけれど、僕に与えられた選択肢は、相手の要求どおり、あの小屋の中で『待っている』とされる枕辺さんのもとに行くしかない。
 別にすごい使命感とか、絶対に助けるみたいな空回りのうぬぼれもなく、単純にGo or Go、自動的なものだ。

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