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幸せが、すぐそこにスタンバっているはずだった。
成功が他人の憎しみを生むなんて知らなかったけど、僕自身の自覚では、ここは最高到達点ではない。
あけすけに言ってしまえば、妬まれる筋合いもないし、妬まれるようなことを成したわけでもないし。
こんなことで足を引っ張られるなんて、なんとこの世は優しくないのだろう。
ぶーたれながら、海を睨む。
出る杭のごとく砂浜にぶっ刺さった枝を、石で叩いて埋めてみた。
想像するまでもなくつまらなくて、時間の無駄の極みだ。
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