死を恐れぬ患者と、死を遠ざけようとする医師
僕には大好きな患者さんがたくさんいる。
患者さんに「大好き」なんて感情を持っていいのか、と時々思うが、人間なので仕方がない。
もちろん大好きかそうでないかで診療の質を変えることはない。
7年前の今日は雪だった。
そして、ある大好きだった患者さんの葬儀の日だった。
95歳。川口市内の特定施設で6年間のお付き合いに入ったところだった。
「先生、いつもきれいね。ステキ!」と満面の笑顔でいつも褒めちぎってくれる。
(ご家族からは、初めてお会いしたときに「きれいな先生、といつも母が