特発性全般てんかん

小児欠神てんかんCAE
若年欠神てんかんJAE
若年ミオクロニーてんかんJME
全身強直間代発作のみを呈するてんかんGTCA

上記4つを特発性全般てんかんIGEとする
2017ILAEの素因性全般てんかんGGEsに分類される。

IGEはGGEsの中で
・最も頻度が高い
・概ね発作予後良好
・てんかん性脳症に発展しない
・CAE, JAE, JMEの間に臨床的重複はあり、年齢とともにほかのIGEへ移行することがある CAE→JME

IGEに類似しているGGE 
 全般性棘徐波と全般発作を示すもの。
 乳児ミオクロニーてんかん
 眼瞼ミオクロニーを伴うてんかん
 ミオクロニー欠神発作を伴うてんかん
 ミオクロニー脱力発作を伴うてんかん
など分類に含まれないものも存在する

IGEは多遺伝子遺伝し、環境因子を伴う。
発達は一般に正常であるが、気分障害、注意欠如・多動症、学習障害など併存は珍しくない。DEE や知的障害は含まない
要因は神経生物学的メカニズム、遺伝的要因、脳の構造変化、持続する発作、頻回な発作間欠期放電、ASMの副作用、てんかんstigmaなど

発作型は欠神発作、ミオクロニー発作、強直間代発作、ミオクロニー強直間代発作のいずれかまたはその組み合わせ。
脳波は全般性棘徐波複合2.5-5.5Hzを呈し、過換気や光刺激で賦活されることがある。
全般性棘徐波複合は傾眠、睡眠中、覚醒直後によく出現。断片化することで焦点性の特徴を持つこともあるが、一貫した焦点性てんかん様活動や焦点性の徐波化は生じない。
ルーチン脳波正常は診断除外にならない。臨床的にあやしければ断眠脳波なども検討を要する。
IGEは多遺伝子性 一卵性双生児は全般性棘徐波に高い一致性、発作に費えは70%の一致性。多遺伝子性がほとんどなので同定できてない。ごく一部ではできてる。
IGEは家族歴がないのが一般的。denovoが多いのであろう。これが素因性(
genetic)が遺伝性(inherited)と同義でない所以。




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