冬の夜空に浮かぶ月にしばらく目を奪われる。

寒さで下を向きがちな家路、ふと上空に月の気配を感じる。

見上げると、自然と深呼吸して冷気がぐんと肺に入り、体の中にあるわだかまりが白い息となって解け出していくとき、月と挨拶する。

冬の小さな儀式だ。
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妻が倒れてから、感情を言葉にすることの大切さを実感している。拙くても不器用でも、妻への思いは送り続けたい。