綺麗事だけで片付く世界じゃない
人に優しくしろ、それでいて見返りを求めるな、なんて優しい人が損をするじゃないか。
当たり前のことなのに、人は皆、無償の何かを求めて、それを簡単に捨てる。欲しいものを手に入れたいのに、いざ手に入れると大事にしようともせずにすぐにゴミ箱に捨ててまた新しいものを探しに行く。

一途な人が欲しいと言った人がいた。
望み通りに一途な人を与えたら、「飽きた、物足りない」と言ってその人を捨てた。

退屈しない人がいい、と言った人がいた。
望み通りに、好奇心旺盛で探究心のある人を与えたら、「疲れる、落ち着かない」と言ってその人を捨てた。

結局捨てた側の人間は探すものを失った挙句、「私には何もない、失ったのは全てだった」「私は孤独だ」と言い、路頭に迷った。

ないものねだりは人間の性とはよくいったものだが、もう一度何が大切なのか、自分の中で失くしてはならないものは何なのか、考えてみてほしい。

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