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改訂版 貴方は本当にレオナルド・ダ・ヴィンチを知っているか? その13

では、何故「ルーベンスにこの絵が渡されたのか?」という、ミステリーに興味が湧いてきます。しかし、今それを追及していると話が違う方向になります。機会があればこの件についてどなたか小説を書いて欲しいと思います。この「アンギアーリの戦い」の模写が実はレオナルド・ダ・ヴィンチが描いたものであると言う事実だけでも、美術史的な大発見だと私は思います。

 アンギアーリの戦いの寸法は縦 45・3 ㎝ (17.83 in); 横: 63.6 ㎝ (25.03 in)です。案外小さな絵画です。最後の晩餐が420 cm × 910 cmなので背後の壁の幅は約275センチです45.3対275という事は約1対6の比率です。壁画制作用に縮小版が存在していたのかもしれません。910センチの6分のIですから横幅151センチの最後の晩餐が存在していたのかもしれません。私の妄想ですがレオナルド・ダ・ヴィンチが横幅151センチの最後の晩餐に合わせてアンギアーリの戦いを合わせて夢中になっている姿が頭の中に浮かびます。横幅151センチの最後の晩餐が見つかれば信憑性も高まりますがそれは無理でしょう。
 さて、私は第2の考察をします。確かにこの2枚の絵から導き出される答えの一つは「ペテロの逆さにした手で持ったナイフ」は人体の構造的に誤りであということです。先の私の告白したようにあの腕の形は不可能ではない。しかし、この状況での妥当性は全くないと私は思います。もし、誤りでないならば、それは、もう一人の腕をペトロが握っているという状況であると言う事だと思います。あの手首の角度の正当性はそこにしか存在しません。しかし、その証明のためにこの様な大掛かりな仕掛けをレオナルド・ダ・ヴィンチがするのでしょうか?
 私たちは、注意深くこの表現された画像を再度観察する必要がありそうです。

          

       現れる不思議な画像


注意深く観察すると不思議な状況が私には見えてきます。まず気が付くのは、キリストの顔が丸く囲まれることです。

 そしてその周辺には不思議な画像が現れるのです。では、左側から右回りに見ていきましょう。
 まず、第一に、この闘士が力を込めて持っている槍ですが「裏切り者のイスカリオテのユダ」と「ペトロ」を貫いています。しかも二人に刺さった槍をこの闘士は必死で引き抜こうとしている様に私には見えます。貴方にはそう見えませんか?



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