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絵画の楽しみ方教えます。 その2-5

ここで足にまつわる絵画を1枚紹介いたしましょう。確証はありませんが、私はダヴィンチの絵画に影響されているのではないかと思う絵です。

ティツイアーノ 
「聖母被昇天」

まず、最初に「聖母被昇天」 (ティツイアーノ 1516-1518  サンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラリ教会)を取り上げてみましょう。この絵画は後程、別の謎解きで登場しますが、今回は足だけに注目しまし
ょう。

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この絵は1516年頃描かれているようです。ダヴィンチが1519年に亡くなったことになっているそうなので描かれた頃、ダヴィンチはまだ生きていたと言う事ですね。それは良いとして。この絵の全体的解説も今回は良いとして足に注目しましょう。天に引き上げられるマリアの足に注目ください。

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何故か曖昧に描かれていませんか?特に向かって左の足です
マリアだけを拡大してみましょう。

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よく見ますと、普通に立っているようにも見えますし、交差しているように見えませんか?人間の眼の錯覚を利用して実にダイナミックに見えます。これは向かって左側の足が曖昧に描かれていることによる錯覚を利用しているのです。衣服の皴から目を移すとマリアの左足、その左足から視線を上に持って行くと右足になる仕掛けです。しかもさりげなく意図的ではないので鑑賞者は、まんまとティツイアーノの仕掛けにはまってしまいます。彼がダヴィンチに影響されたかどうかは先に述べたように分かりませんが、そうであっても無くても足の親指の位置というものが重要だと言う事はお分かりいただけると思います。

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