岩窟の聖母 3
私は、「最後の晩餐」、「受胎告知」でレオナルド・ダ・ヴィンチの謎解きパターンを発見した。
最後の晩餐ではペトロの右手が鍵である。ペトロの逆さ手でナイフを持った右手である。そして受胎告知ではマリアの膝の形である。不思議な入口の合図があるのだ。
このような部分を人間は単純にレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた絵だから正しく正確に描かれているに決まっている、だから正確で、間違いなど無いと思い込んでしまう。だから、皆何も気が付かない。それがレオナルド・ダ・ヴィンチの罠でもあるので仕方はあるまい。レオナルド・ダ・ヴィンチから見れば人類自体が出来の悪い落第生なのだ。レオナルド・ダ・ヴィンチも、その分孤独ではあったろう。
さて、岩窟の聖母はどこに仕掛けが仕組まれているのだろうか?読者諸君、観ていこうではないか。私はここで、核心から話しを初めても良いのだが少し回り道をしよう。慌てることはない。
登場人物
聖母マリア
マリアの姿勢は不思議だ。立膝をついていることになっている。実に不安定な姿勢である。このままだとマリアは向かって右側に倒れそうである。水中にいるならこのポーズも可能だろうが、陸上で、尚且つ洞窟の中では膝が痛いだろう。
どうもこの絵画は水中の雰囲気が漂う。その一因はこの衣服にもあるかもしれない。
この不思議な衣服が水に漂っている感じにさせるようだ。